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七月 工藤一家の七夕 後編
アイリに頼まれて新一がパンダとにゃんこを描いた短冊も飾りつける。
パンダは新一でにゃんこは志保らしい。
にゃんこはわかる。
志保が猫好きだからだ。
しかし、新一はパンダに似てもいないし、パンダが好きでもない。
「なんで俺がパンダなんだ?」とアイリに尋ねると……
「コナンが言ったの、パパはパンが好きだからって!」
「は?」と新一が首を傾げる。
隣で志保がクスクスと笑っている。
「貴方、名探偵でしょう。意味がわからないの?」
「別に、俺はパン好きじゃねーぞ」
すると、志保が「コナン、ちょっと来て!」と我が子を脇に呼び寄せると、
コナンの頭に優しく手を置いた。
「ねぇ、コナン、パパの料理はいつもパンだからよね?」
そう声をかければ、コナンが元気に返事をする。
「パパ、パン、しゅき! パパ、ごはん、パンダ!」
「おいおい、何だよ、そのダジャレ……博士かよ」
新一は料理が面倒くさいと、
すぐにコナンを連れて近所のベーカリーにパンを買いに行くのだ。
それから、ピンクのうさぎと茶色いわんこの絵も飾り付けた。
うさぎはアイリでわんこはコナンらしい。
五歳にしてはまあまあ上手に描けている。
「そう言えば、アイリの願い事は何だったんだ?」
「アイリはこれよ」
志保がアイリの願い事がつるしてある笹の葉を新一に見せる。
『じょゆうになりたい』
「えっ? アイリは母さんみたいになりたいのかよ」
「そうみたいね、きっと有希子さんの影響よね。
子守りを頼むと、いつもアイリに女優時代のDVDを見せてたものね。
アイリの願い事はもう一つあるのよ。これも見てあげて……」
『めいたんていのおよめさん』
「なんだって、アイリは俺のお嫁さんになるのか?」
「バカね、違うわよ。パパはママのものだから……
パパそっくりな名探偵を探して結婚するそうよ」
パンダは新一でにゃんこは志保らしい。
にゃんこはわかる。
志保が猫好きだからだ。
しかし、新一はパンダに似てもいないし、パンダが好きでもない。
「なんで俺がパンダなんだ?」とアイリに尋ねると……
「コナンが言ったの、パパはパンが好きだからって!」
「は?」と新一が首を傾げる。
隣で志保がクスクスと笑っている。
「貴方、名探偵でしょう。意味がわからないの?」
「別に、俺はパン好きじゃねーぞ」
すると、志保が「コナン、ちょっと来て!」と我が子を脇に呼び寄せると、
コナンの頭に優しく手を置いた。
「ねぇ、コナン、パパの料理はいつもパンだからよね?」
そう声をかければ、コナンが元気に返事をする。
「パパ、パン、しゅき! パパ、ごはん、パンダ!」
「おいおい、何だよ、そのダジャレ……博士かよ」
新一は料理が面倒くさいと、
すぐにコナンを連れて近所のベーカリーにパンを買いに行くのだ。
それから、ピンクのうさぎと茶色いわんこの絵も飾り付けた。
うさぎはアイリでわんこはコナンらしい。
五歳にしてはまあまあ上手に描けている。
「そう言えば、アイリの願い事は何だったんだ?」
「アイリはこれよ」
志保がアイリの願い事がつるしてある笹の葉を新一に見せる。
『じょゆうになりたい』
「えっ? アイリは母さんみたいになりたいのかよ」
「そうみたいね、きっと有希子さんの影響よね。
子守りを頼むと、いつもアイリに女優時代のDVDを見せてたものね。
アイリの願い事はもう一つあるのよ。これも見てあげて……」
『めいたんていのおよめさん』
「なんだって、アイリは俺のお嫁さんになるのか?」
「バカね、違うわよ。パパはママのものだから……
パパそっくりな名探偵を探して結婚するそうよ」
更新日:2017-12-08 17:57:00