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八月 工藤一家の二年目の夏休み 開幕
「ねえ、君、ひとり? あっちのカフェでさ……
ちょっとお茶でもしない?」
肌は真っ黒に日焼けしてブリーチした髪は紫外線を浴びすぎて、
バサバサとパサついて黄色く光っている。
いかにも遊び人といった風情の男に行く手を遮られ、
白いパーカーを羽織った水着姿の美女が、
邪魔くさそうにギロッと冷たい視線を投げかけた。
(さっきからうるさいわね。海へ何しにきたのかしら?)
たかが、更衣室から出てきて砂浜へと向かうだけなのに、
声をかけられるのはこれで三人目。
どうやら更衣室の出入り口付近は、
女の子を物色するためのナンパスポットになっているらしい。
ツンとそっぽを向いて男の横を通り過ぎようとすると、
美女の肩を金髪男がガシッとつかむ。
「ちょっと触らないで……離しなさいよ!」
「いいじゃん、少し話するくらいさ……君、いくつ? 俺、二十二歳。
どこから来たの? 俺、地元だからさ、この辺を案内してあげられるよ」
久しぶりにナイスバディの上物の美女が一人でブラついてるとあって、
男も易々とは諦める気がないようだ。
「結構よ!」
「なになに、君ってずい分と気が強いんだね。俺より年上だよね?
美人で気が強いお姉さまなんて最高じゃん!」
金髪男のセリフに美女の腕にはザワザワと鳥肌が立ってくる。
(いい加減にしてくれないかしら……しつこい男は大嫌いなのよ!)
ちょっとお茶でもしない?」
肌は真っ黒に日焼けしてブリーチした髪は紫外線を浴びすぎて、
バサバサとパサついて黄色く光っている。
いかにも遊び人といった風情の男に行く手を遮られ、
白いパーカーを羽織った水着姿の美女が、
邪魔くさそうにギロッと冷たい視線を投げかけた。
(さっきからうるさいわね。海へ何しにきたのかしら?)
たかが、更衣室から出てきて砂浜へと向かうだけなのに、
声をかけられるのはこれで三人目。
どうやら更衣室の出入り口付近は、
女の子を物色するためのナンパスポットになっているらしい。
ツンとそっぽを向いて男の横を通り過ぎようとすると、
美女の肩を金髪男がガシッとつかむ。
「ちょっと触らないで……離しなさいよ!」
「いいじゃん、少し話するくらいさ……君、いくつ? 俺、二十二歳。
どこから来たの? 俺、地元だからさ、この辺を案内してあげられるよ」
久しぶりにナイスバディの上物の美女が一人でブラついてるとあって、
男も易々とは諦める気がないようだ。
「結構よ!」
「なになに、君ってずい分と気が強いんだね。俺より年上だよね?
美人で気が強いお姉さまなんて最高じゃん!」
金髪男のセリフに美女の腕にはザワザワと鳥肌が立ってくる。
(いい加減にしてくれないかしら……しつこい男は大嫌いなのよ!)
更新日:2017-11-23 11:48:36