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第二の扉 『会社の扉』

会社の扉


タナカは緊張している面持ちだった。

扉を開けると、株式会社の社長が微笑んでいた。

「早く入りなさい」

「はい……」


たまたま公園で絵を描いているときに社長に声をかけられたのだ。
そしたら、ぜひうちの会社に来てくれ、とタナカに言ったのだ。


「君の名前はタナカ君でいいんだよね」

「はい」

「君が描く絵はとても素晴らしい。物凄く感動したよ」

「えっ」



この一言でタナカが有名イラストレーターになれるなんて。
彼は幸運に恵まれているのかもしれない。

しかし、それがあの事件を起こすきっかけになるとは、このときのタナカは予測していなかっただろう。


彼は夢への一歩を踏みしめたのであった……。

更新日:2015-07-11 19:10:28

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