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潤side編 1

「J、悪いけど下に俺の車あるから

中で待っててもらって良い?

もしかしたら呼ぶかもしれないけど」


「・・・わかった」



車のキーを差し出して

意味あり気にニヤリと笑うニノ・・・



そりゃぁ・・・二人がいちゃいちゃしてるトコに

俺が居たら邪魔だろうよ!



俺はふて腐れながらその場を離れ

ニノの車を探して車に乗り込んだ



え?

何・・・? これ・・・?



そう小さくはない器械から伸びたイヤフォン

赤いランプが点いてる・・・って、事は作動している?

俺は興味本位でイヤホンを耳にした



『・・・智、泣かないで・・・』



聞こえてきたのはニノの優しい声



『俺はいつでも

智には笑っていて欲しいんだよ?

智が笑っていれば俺は倖せなんだから・・・』



その声だけでどれ程智を愛しているのか

大切に想っているのかがわかる・・・

胸が締め付けられる程に切ないニノの声・・・



でもコレって・・・盗聴器・・・だよな?

ニノはコレでタイミング良く現れたのか?



いくら何でも盗聴なんてどうかと思わなくもないが

今回ばかりはコレに助けられた 

って、トコか・・・?



にしても・・・ニノ・・・危ないヤツだよなぁ・・・



『ダメだよカズ・・・

それじゃダメ・・・カズだって笑ってないとイヤだ・・・

潤くんも・・・翔くんも相葉ちゃんも・・・

みんな笑ってないとダメなんだ・・・』



智・・・

自分よりも先ずメンバーを想うあなただからこそ

俺はあなたを護りたいんだ・・・



もし・・・そう・・・もし許されるなら・・・

喩えニノがいても・・・




ん・・・?

これ・・・俺を車で待つように指示したニノ・・・

わざと俺に聴かせる為に・・・?



ニノ・・・何を考えている?



『俺はあなたの総てを受け入れる覚悟はできているんですよ?

多分、潤くんも・・・そうでしょ? J?』



そうさ・・・



俺だってニノに負けない位智を愛してる!

俺にとって唯一無二のあなた・・・

ニノがいたって良い!

ニノごと・・・智のすべてを受け入れる事で

あなたを俺に繋ぎ止める事ができるなら

俺はいくらでも受け入れてみせる!



『・・・潤くんに・・・此処に来てもらいましょうか?』



「ふっ・・・」



ニノ・・・そう言う事か・・・






俺はイヤホンを外して

智の元へと向かった・・・













更新日:2015-06-24 21:02:01

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