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5 (智side)

「俺はあなたの総てを受け入れる覚悟はできているんですよ?

多分、潤くんも・・・そうでしょ? J?」



「カズ・・・? 」


「あなたの総てを受け入れる事で

あなたが救われるなら

俺は喜んであなたの総てを受け入れるから・・・

もう苦しまないで

もう一人で泣かないで・・・サトシ・・・」



カズがおいらを優しく抱き締める・・・

どうしてカズはいつもおいらの事わかるのかな?

おいらってそんなに解り易いの?



いつもおいらがまだ辿り着いていない答えに先回りして

おいらがその答えに辿り着くまで待っていてくれる・・・



カズといると安心する・・・でも・・・



カズ・・・

大好きなカズ・・・



なのに・・・おいら・・・



カズの首に腕を回して

深く口づけても消えない潤くんの影・・・



「・・・潤くんに・・・此処に来てもらいましょうか?」



おいらの心の中を見透かした様なカズの言葉に言葉を失う



カズは何を言っているの?

潤くんを・・・今・・・? 

此処に・・・?



カズ・・・

本気じゃないよ・・・ね・・・?



「か、カズ・・・? 

何言って・・・そんな・・・」



戸惑うおいらを

カズは優しく包み込む



「俺はあなたを縛っているモノからあなたを解放したいんです

もうあなたに罪悪感を持って欲しくないんですよ

俺に対しても・・・潤くんに対してもね」


「カズ・・・」



深くて真っ直ぐなカズの愛情が

おいらの中に拡がる・・・



「誰もあなたを責めたりしないから

あなたは何時でも自由に・・・その心のままで良いんです

俺は何があってもあなたの味方ですよ」



おいらを抱き締めるカズの腕に力が入る

カズは・・・こんなに我が儘なおいらを許して

総てを受け入れるの?

カズはそれでイイの・・・?



「・・・潤くん 智にキスしてあげて?」


「え・・・?」



いつの間にか

潤くんが扉の前に立っていた



潤くん・・・何時からそこに・・・?

こんなトコ潤くんに見られるなんて

もう終わり・・・

カズは良くても潤くんは・・・



おいらは慌てて乱れた衣服を直そうとしたけど

潤くんにその手を取られてしまった



「・・・ぁ・・・・・・」


「智・・・俺、ニノがいても良いからあなたの傍にいたい・・・

あなたにはニノが必要で・・・

俺にはあなたが必要なんだ・・・

もうあなたのいない生活なんて俺には意味がないんだ・・・」



潤くんがニノの腕の中にいるおいらに口づける

おいらはもう何が何だか解らなくて

二人にされるがままで・・・



潤くんに抱き上げられて

ベッドに運ばれたのにも気付かなかった・・・



「ちょっと荒療治ですが

あなたにわかって欲しいんです

俺が・・・Jがどれ程あなたを愛しているのか

あなたが何を求めているのか・・・」



おいらが・・・何を求めて・・・?

おいら・・・? 



何を・・・?



カズの言葉が

頭の中でくるくる回る



「智・・・俺も何があってもあなたの味方だから

安心して俺達の傍にいて・・・?」

















更新日:2015-06-24 11:49:00

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