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1 (雅紀side)



今日の収録は何が何だかわからない内に終了した

きっと俺・・・みんなに

いっぱい迷惑掛けちゃったんだろうなぁ・・・



でも、いつもならニノや松潤から何か一言あるのに

今日は誰からも何も言われなかった・・・



翔ちゃんのあの行動に

パニックになったのは俺だけじゃなくて

他のメンバーにも衝撃的だったみたいで

みんなそれぞれ想う処があって

俺の失態なんて些細な事だったのかもしれない

翔ちゃんの奇行で何かが大きく動き出したんだ・・・





















収録が終わって楽屋に戻ると

早々に松潤はリーダーと一緒に帰って行った



ニノも俺に「後はよろしく」って

二人の後を追い掛けるように帰ってしまった

だから楽屋には俺と翔ちゃんだけが取り残されていて

何だか気まずい・・・



あんな事の後でも

収録はしかりこなした翔ちゃん

さすが翔ちゃん

って、感じだったんだけど・・・



収録を終えて

翔ちゃんは楽屋に帰って来るのが精一杯だったのか

もう立ち上がる事さえできないみたいで

ソファに身を沈めて動かなかった



翔ちゃんは何だってあんな行動に出たんだろう?

翔ちゃんはずっとリーダーが好きだったハズなのに

どうしてニノにあんな・・・

でも訊けないよなぁ・・・

















何て話し掛けたら良いのかわからないまま時間が過ぎて・・・

とうとう翔ちゃんが口を開いた



「・・・雅紀・・・まだ帰らないのか・・・?」


「だって、こんな翔ちゃん心配で・・・

翔ちゃんを独り残してなんて帰れないでしょ」


「・・・何も訊かないの?」


「・・・訊いてもイイの?」


「・・・・・・・・・。」



俺は翔ちゃんの向かい側に座って

思い切って疑問をぶつけてみる



「翔ちゃん・・・

翔ちゃんはリーダーが好きだったんじゃないの?

いつからニノになったの?」


「・・・・・・・・・。」



すんなり答えてくれる訳ないか・・・

やっぱり訊かない方が良かったかな

余計に気まずくなっちゃうよね・・・



「まっ、イイや

もう訊かないから気にしないでさ

飯でも食いに行こうよ

翔ちゃん何が食べたい?

翔ちゃんの好きなトコ行こうよ!」



俺は努めて明るく

何事もなかったかの様に翔ちゃんを誘った











更新日:2015-06-24 00:59:22

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