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よん
フローラはマリウスの放った一言に衝撃を受けて、暫し言葉が出なかった。
…やっぱりこいつ、私が以前娼婦していた事まで知っていたんだ!
そう、それはフローラにとっての黒歴史ナンバー1と言える、最大級秘密事項。
自分の事を調べたと聞いた段階で嫌な予感はしていたけど、…やっぱりばれていたんだ。
「ねえ、君は何で娼婦なんてしてたのさ?そんなにお金が欲しかったの?」
相変わらずの呑気な調子の男に、彼女はぴくりと眉をひそめた。
「それは私情の範囲なので、お話出来かねます。」
残念ですけど、それは違うわ。
だって私、元・婚約者から婚約破棄された時に沢山の婚約解消金を貰いましたから。
「ふーん、じゃあさ、君とヤった客って、どんな奴がいたの?やっぱ、中年の助平なジジイばっかだったの?それとも意外に若い男?」
「お客様の事は秘密事項となってるのでお話出来ません!」
余りの質問に、フローラも流石に声を荒げて答えてしまった。
これは本当。
顧客の情報は秘密厳守。これは娼婦街の基本的なルールだしね。
てか、娼婦やってようが無かろうが、普通そんな事聞かれてもほいほいと話さないわよ!
聞くほうの神経もどうかしてるけど…。
あ、こいつに正常な神経求めるだけでも無駄かしら。
「じゃあさ、今度僕とセックスの相手してくれる?」
「…は?!」
唐突なマリウスの爆弾発言に、フローラは嫌悪感も露に返事してしまった。
「何を…!、」
「僕ね、まだ女とヤったこと無いんだよね。童貞ってやつなの。君ってさ、沢山の男とヤってて男慣れてるでしょ?だから僕にも教えてよ。」
「な…!わ、私はもう既に娼婦から足を洗ってます!
そんなに女が欲しいなら、娼婦街に行って女を買われたらどうですか?」
怒りの余り叫び、目の前の馬鹿男をぶん殴って張り倒したい気持ちを何とか抑えて、フローラは最大限冷静な声で答えた。
「無理だよ。だって、パパが娼婦街に行くのを許さないんだもん。
仕方ないから、仕事で会う女性とかにお金出すから僕とヤって下さいってお願いしても何故か皆拒否するし…、
僕、女とセックスしたいのになあ、早く童貞無くしたいなあってずーーっ、と思ってたんだよ。
そしたら丁度、君が見合い相手になったじゃない。元・娼婦ならそっちも慣れてて上手いんでしょ?
お見合いは嫌でも、そっちなら付き合って…、」
ぶちっ…、
フローラの中で、何かがブチ切れる音がした。
『ばんっ!!』
と同時にフローラは両手をテーブルに思い切り叩きつけて、椅子から立ち上がっていた。
「…ふ、ざけないでよっ!このゴミ野郎っ!」
フローラはとうとう堪忍袋の尾が切れてしまい、それこそ素も露に下品な言葉で目の前にいる男に啖呵をきった。
「……。」
突然の彼女の行動にマリウスはただただびっくりして、唖然とした表情でフローラをただ見つめ返すだけだった。
…やっぱりこいつ、私が以前娼婦していた事まで知っていたんだ!
そう、それはフローラにとっての黒歴史ナンバー1と言える、最大級秘密事項。
自分の事を調べたと聞いた段階で嫌な予感はしていたけど、…やっぱりばれていたんだ。
「ねえ、君は何で娼婦なんてしてたのさ?そんなにお金が欲しかったの?」
相変わらずの呑気な調子の男に、彼女はぴくりと眉をひそめた。
「それは私情の範囲なので、お話出来かねます。」
残念ですけど、それは違うわ。
だって私、元・婚約者から婚約破棄された時に沢山の婚約解消金を貰いましたから。
「ふーん、じゃあさ、君とヤった客って、どんな奴がいたの?やっぱ、中年の助平なジジイばっかだったの?それとも意外に若い男?」
「お客様の事は秘密事項となってるのでお話出来ません!」
余りの質問に、フローラも流石に声を荒げて答えてしまった。
これは本当。
顧客の情報は秘密厳守。これは娼婦街の基本的なルールだしね。
てか、娼婦やってようが無かろうが、普通そんな事聞かれてもほいほいと話さないわよ!
聞くほうの神経もどうかしてるけど…。
あ、こいつに正常な神経求めるだけでも無駄かしら。
「じゃあさ、今度僕とセックスの相手してくれる?」
「…は?!」
唐突なマリウスの爆弾発言に、フローラは嫌悪感も露に返事してしまった。
「何を…!、」
「僕ね、まだ女とヤったこと無いんだよね。童貞ってやつなの。君ってさ、沢山の男とヤってて男慣れてるでしょ?だから僕にも教えてよ。」
「な…!わ、私はもう既に娼婦から足を洗ってます!
そんなに女が欲しいなら、娼婦街に行って女を買われたらどうですか?」
怒りの余り叫び、目の前の馬鹿男をぶん殴って張り倒したい気持ちを何とか抑えて、フローラは最大限冷静な声で答えた。
「無理だよ。だって、パパが娼婦街に行くのを許さないんだもん。
仕方ないから、仕事で会う女性とかにお金出すから僕とヤって下さいってお願いしても何故か皆拒否するし…、
僕、女とセックスしたいのになあ、早く童貞無くしたいなあってずーーっ、と思ってたんだよ。
そしたら丁度、君が見合い相手になったじゃない。元・娼婦ならそっちも慣れてて上手いんでしょ?
お見合いは嫌でも、そっちなら付き合って…、」
ぶちっ…、
フローラの中で、何かがブチ切れる音がした。
『ばんっ!!』
と同時にフローラは両手をテーブルに思い切り叩きつけて、椅子から立ち上がっていた。
「…ふ、ざけないでよっ!このゴミ野郎っ!」
フローラはとうとう堪忍袋の尾が切れてしまい、それこそ素も露に下品な言葉で目の前にいる男に啖呵をきった。
「……。」
突然の彼女の行動にマリウスはただただびっくりして、唖然とした表情でフローラをただ見つめ返すだけだった。
更新日:2015-07-18 10:48:12