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冬の星座③ (潤side)



俺の首に腕を巻き付けてしがみ付くあなた・・・

あなたは何に怯えているのだろうか



「んっ・・・じゅ・・・ん・・・もっと強く・・・!

離さないで・・・お願い・・・」



何も話してはくれないけれど

俺にはあなたが助けを求めている様に感じるんだ

あなたの心の扉を開く為にはどうしたら良いのだろうか?

何があなたをそれ程苦しめているの?



「智・・・愛してる・・・何があっても・・・」



繰り返しあなたの耳元で囁く

どうしたらあなたに届くのかわからないけれど



「あなたがあなたで在る為に

俺にできる事は何でもするから・・・

もっと俺を頼って・・・智・・・」



零す泪を唇で受け止めて深く口付けると

あなたの指が強く絡む



「・・・じゅ・・・んっ・・・

もっと・・・もっと強く抱いて・・・」



今夜のあなたは泪で潤んだ瞳で

『もっと強く』 と、更に俺をねだる


もう・・・今の俺にそんな言葉を遣ったら


どうなるのか解って言っているの・・・? 

俺、もう手加減できないよ?



この時の俺は

翌日の仕事の事などすっかり頭から抜け落ちていて

あなたが望むままにあなたを愛し続けた・・・












更新日:2015-06-20 23:45:15

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