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衝撃 *R-15 性暴力的不快な表現にご注意を!

新一はタクシーで男のマンションへと駆けつける。

時刻は午後8時23分。

一度チラリと腕時計に視線を落としてから、マンションを見上げた。
エントランスはオートロックのセキュリティ付き。
人気講師で稼ぎは悪くないのか、そこそこ高級なマンションだった。

新一はエントランスのカメラの位置を確認し、キャップを目深にかぶり、
お目当ての部屋番号を押す。

「はい、どちら様ですか」

男は比較的すぐに応答に出た。

「宅配便です。荷物のお届けにあがりました」
「こんな時間にか?」
「はい、夜間の時間指定になっております」
「誰からだ」
「山下健一様からです」

新一はあらかじめ頭に入れておいた予備校の同僚講師の名前を上げた。

「わかった。今エントランスを開けるから持ってきてくれ」
「はい、三階の三〇五号室でよろしいでしょうか?」
「そうだ」
「了解しました」

エントランスが開錠され、新一はマンションの中へと入っていく。

エレベーターを三階で降り、目的の三〇五号の部屋の前まで来ると、
新一は一つ深く息を吸う。

息を吐き出したところでドアノブを握って呼び鈴に手を置いた。

ピンポーン───

ベルの軽快な音がドアの向こうで鳴り響く。

すると、男は玄関で新一を待っていたのかすぐにカチャッと鍵が解錠される音がする。

新一はその瞬間を逃さなかった。
男より先にノブを回してドアを勢いよく引いたのだ。

「うわっ……おっ、とっ……」

ドアに引っ張られて男の身体がよろめいている。
新一はそのまま玄関へ足を踏み入れると、
男の鳩尾めがけて膝を思いっきり蹴り上げた。

「ぐっ、わぁぁあーーーーー」

男が腹を抑えてその場にうずくまる。
新一は苦しみ喘ぐ男を冷たい目線で見下ろすと、
腕時計を構え、男の首筋に向かって麻酔銃を放った。

江戸川コナンが愛用していたあの腕時計型麻酔銃だ。
阿笠博士に工藤新一用に改良してもらっていた。

男はくたりと眠りについた。

更新日:2017-11-03 00:21:00

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