- 33 / 110 ページ
「おーい、みやのー! 待てよー」
新一は志保を慌てて追いかける。
夜の暗闇に紛れながら、志保の頬は真っ赤に染まっていた。
志保は新一をからかって最後に「なーんてね」と、
冗談だと言うつもりだったのだ。
それなのに────
本当にキスされてしまった。
でも、新一にキスされた事実よりも……
志保は彼のキスに胸をときめかせてしまった自分自身に腹を立てていた。
少しも嫌じゃなかった。
むしろ、もっと……。
(バカね、何を期待してるのかしら……。彼には蘭さんがいるのよ)
結局、新一も志保もこの夜のキスは事故のようなものと結論づける。
新一は志保に挑発されたからキスをし、
志保は新一をからかおうとしてキスされてしまったアクシデントに過ぎないと、
そう打ち消した。
けれども、キスで知った互いを求める感情まで消し去ることはできなかった。
新一は志保を慌てて追いかける。
夜の暗闇に紛れながら、志保の頬は真っ赤に染まっていた。
志保は新一をからかって最後に「なーんてね」と、
冗談だと言うつもりだったのだ。
それなのに────
本当にキスされてしまった。
でも、新一にキスされた事実よりも……
志保は彼のキスに胸をときめかせてしまった自分自身に腹を立てていた。
少しも嫌じゃなかった。
むしろ、もっと……。
(バカね、何を期待してるのかしら……。彼には蘭さんがいるのよ)
結局、新一も志保もこの夜のキスは事故のようなものと結論づける。
新一は志保に挑発されたからキスをし、
志保は新一をからかおうとしてキスされてしまったアクシデントに過ぎないと、
そう打ち消した。
けれども、キスで知った互いを求める感情まで消し去ることはできなかった。
更新日:2017-10-29 10:45:37