• 22 / 110 ページ

波乱を呼ぶ夏休み

夏休み目前の昼休み──
新一と志保は相変わらずお昼は二人だけで食べている。
志保は別として新一の耳に噂が届かないはずがないのだが……。

「なあ、宮野は夏休みはどうするんだ?」

「私は平日は博士に紹介してもらった研究所でアルバイトすることになったのよ。
夜はね、駅前の予備校の夏期講習にでも通ってみようかと思ってるわ」

「おいおい、おめえが予備校になんか通う必要はないだろう」

「でも、初めての大学受験で要領がわからないし……
博士に迷惑をかけることになるから、来年の受験に失敗するわけにはいかないのよ」

志保がそう言って微笑む。

「そういや、蘭もおめえと同じようなこと心配して、
どこかの塾の夏期講習に行くようなことを言ってたな」

「貴方は夏休みはどうするの?」

「本当は7月いっぱいで三年生は引退なんだが、後輩がいいって言うからさ、
夏休みもサッカー部の練習に参加させてもらうつもりだぜ。
大学へ行ったらサッカーもやる機会がなくなるだろうしな」

「貴方も予備校に通った方がいいんじゃないの?」

「俺は行かねーよ」

「でも、工藤君は一年間も休学してるじゃない?」

「予備校なんかに通う暇があるなら……
毛利のおっちゃんのアシスタントでもしてた方がマシだな。
大学はどこでもいいって前に話しただろ?
日本の大学に落ちたらアメリカの大学にでも行くからいいんだよ」

「貴方、あれ、本気だったの?」

「いちおうな」

志保は新一の言葉に少し呆れたように肩をすくめた。

更新日:2017-10-27 17:05:40

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook

未熟なふたり ~ 迷える子羊たち 【コナンで新一×志保】