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手渡された小説 9

「。。。や、やめ。。。やだ!」



僕は、あなたの唇を避けながら、強い力で


壁に押し付けられた身体を、必死で押し返す。



「。。。いや。。なのか?」



あなたは、怒ったような悲しそうな目で僕を


見つめ、動きを止めた。



「ち。。。ちゃんと。。

   ちゃんと説明するって言った!」



寒さか恐怖か悲しみか分からない震えに耐え


ながら、僕はぽろぽろと流れる涙をそのままに


して、彼の言葉を待った。


(S)




ふう…、


大きなため息をついたあなたは



「また…

アイツに邪魔されるんだな…」、



さみしそうな瞳で、僕を見た。


(palareru)




「また?」


そう聞き返した僕に



「お前はあの時もそうだったよ。


なにもわからない、そんな顔で俺と


あいつを見てた。」


悔しそうにそう言った。


(K)




何故あなたがそんな顔をするの?


僕は…


何か間違えているの……?


(k)





何を、ぼくは、忘れているんだろう



でも、確かなことは、ぼくが今、


あなたを傷つけているということ。



ぼくは、ゆっくりと、あなたの唇に


唇を重ねた。


(N)




この顔、、、


僕はこの顔にとても弱い


この少し困った風なあなたの顔に。




流されるな!


僕が思う


ちゃんと説明して欲しいから。




いいよね 流されても!


それもまた 僕が思う


いつものように、どうせうまく丸めこまれる


のがオチだから




どんなことをされても、僕はあなたが


好きだから。


(N)

更新日:2015-06-02 10:49:32

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