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南の島で、リアルな時間…3
2015年03月22日(日) 23時00分49秒
テーマ:ブログ


自然素材のドアをくぐって

入ったホテルは、南国の甘い

香りを漂わせ、薄着の観光客

で賑わっていた。



「最上階へご案内致します。」、

流暢な日本語を話すスタッフが

優しく笑い、エレベーターへと

向かった。


 乗り込んで振り返るとさっき

まで、カメラマンの後ろにいた

天使の姿がない。


「ん?…」、


思わず声を出した俺に



「あ~、ガイドさんは荷物を取り

に、車ですよ…」、


勘のいいスタッフが答えた。



「何か忘れものかな?」、


ふと、慌てている姿を想像して

クスリと笑うと



「携帯を車の中に置いてきた

ようですよ…」、


スタッフも小さく笑った。







…あ~、それは慌てるな~…



ロックはかけてあっても、中身は

ふたりの大事な会話がぎっしりと

詰まっているのだから…。



「それは、大変!そういう時に

限って、大切な人から着信とか

あったりしますね~」、


ホテルスタッフがそう優しく

笑うから、何故か無性に電話

をかけたくなった。






早く戻っておいで…



きっと、息を切らして走ってくる

その姿を見たら、愛おしすぎて…





「だ、大ちゃん?…」、



ほらね、やっぱり抱きしめて

いた。


更新日:2015-05-29 16:03:26

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