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少年少女の密談

哀とコナンを残して先に帰った歩美と光彦の二人も米花駅に戻ってきていた。

「歩美ちゃんの用事ってなんですか? 僕、どこへ付き合えばいいんですか?」
「光彦君、お昼でも食べていく?」
「まあ、お腹は空いてますが……それより先に用件を済ませましょう」
「光彦君って鈍いね。用なんかないよ」
「歩美ちゃん、それってどういうことですか?」
「とりあえずどこかで何か食べようよ。私、お腹すいちゃった」

歩美と光彦の二人は駅前のファーストフードでお昼を食べることにした。

「さっきの話ですが、僕が鈍いってどうしてですか?」

「光彦君は気づいてないの?
コナン君と哀ちゃんの二人の噂を知らないの?」

「あー、あれですか……。
コナン君と灰原さんが付き合ってるって噂なら知ってますよ。
僕、灰原さんに聞きましたし……」

歩美はちょっと驚いた顔をする。

「光彦君、哀ちゃんに噂の真相を聞いたの? 
哀ちゃんはなんて答えたの?」

「『そんなの嘘よ、私たちは付き合ってなんかないわよ』と、
灰原さんは笑ってましたよ」

「はあー」と歩美が大きくため息をつく。

「哀ちゃんの答えも嘘だよ」

「どういう意味ですか?」

「厳密には二人は付き合ってないけどね。
でも、付き合ってるのも一緒ってこと!
少なくともコナン君はそのつもりだよ」

「うーん、ますます意味がわかりません」

「あのコナン君が自分たちの噂を知らないはずがないよね?
でも、困ってる素振りも全然見せないし…………。
私もサッカー部の子から聞いたけど……
コナン君は噂を否定も肯定もしなかったらしいよ。
『お前らには関係ねーだろ』と言って教えてくれないんだって!」

更新日:2017-09-15 23:38:21

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