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彼の誘い

夏休みを目前に控え、今朝もまた江戸川コナンは灰原哀と一緒に登校していた。

コナンの頭にサッカーボールが直撃し、脳震盪を起こしたことをきっかけに、
コナンと哀はあわやキス寸前というハプニングはあったものの──
二人の関係は再び元に戻ったようだった。

「オメー、また期末試験、全教科満点だったらしいな」

「だって、中二の授業よ、たいしたことないわ。貴方はどうだったの?」

「俺かあ? まあまあかな、テスト受けながら半分以上寝てたからな。
学校の授業は適当にやってるよ。それより今はサッカーだな。
夏も都大会で優勝できれば、関東大会にも行けるしよ……
いよいよ全国大会も見えてくるぜ」

「そうね、貴方、学校中の期待の星だものね。
彼らの期待を裏切らないようにしっかり頑張ることね」

コナンはサッカー部では三年生を差し置いて一年生の頃からチームの司令塔──
攻撃的なミッドフィルダー(MF)を任されている。

そして、コナンの大活躍で五月に行われた春季大会では、
帝丹中学サッカー部を初めて都大会優勝に導いたのだ。

春の大会とはいえ、初の都大会優勝の知らせを受けた時は、
校長や教師たちも巻き込んで学校中が大騒ぎだった。

サッカー大会でのコナンの大活躍が小さな記事ではあったが、新聞で顔写真とともに紹介されると、
江戸川コナンの名は一躍、近隣の中学校にまで広まった。

と同時に、コナンの整ったルックスも相まって近くの女子中学生が、
放課後、彼を見たさに帝丹中に押しかけるほどの人気者となる。

哀もそんなコナンの活躍や人気ぶりを知っている。
その頃はまだ彼とは疎遠だったが、時折放課後になると、
彼がサッカーに励む姿を遠くから見つめていた。

更新日:2017-09-15 23:36:22

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