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どうせ誰も読んでくれないし ~FC2小説の苦悩~

仕事のない休日、俺は家でテレビを見ていた。


ヒマ、だな。

せっかくの休みだというのに、何もすることがない。


部屋の中を見渡してみた。

20歳になって一人暮らしをはじめたが、掃除などはそんなにしてこなかったのが分かる。
ゴミも散らばっていて、コップに入っている飲みかけの酒もそのままだ。

掃除でもしようか。

何から手をつけるか悩んでいると、押入れで視線が止まった。
まずはこの中を整理しよう。

俺は押入れを開けて、中から荷物を出そうとした。

「あっ……」

使わない家具やアルバムが入っている中、一冊のノートに目がとまった。
そのノートを取り出して、パラパラとめくってみる。
ぎっしりと詰まった文字……。

中学生の頃、書いてた小説だ。
そういえば、夏休みの時に夢中になって書いたんだっけ。
ジャンルは冒険ファンタジー。主人公の少年が塔に閉じ込められた少女を助けるために旅に出るという話だ。

懐かしいな。どうせなら、誰かに読んでほしいんだが……。


そのとき、頭にあるアイデアが浮かんだ。
そうだ、ネット小説に出してみよう。

退屈しのぎになるし、いいかもしれない。


机に置いてあるパソコンを起動させて、ネット小説を探した。

よし、このFC2ネット小説というところにしよう。
フクロウがかわいいから。

さっそく新規登録して、小説を作成することにした。

書いてあるものを全部投稿するのは大変だから、連載にして少しずつ更新していこう。


こうして、俺の書いた小説がFC2小説で公開されることになった。

更新日:2015-05-01 17:05:15

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どうせ誰も読んでくれないし ~FC2小説の苦悩~