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「服部ッ!? なんでオメーがここにいるんだよ」

ようやく事態を飲み込むと新一が驚きの声を上げた。

「そら工藤! お前に会いに来たからに決まっとるやろ。
免許も取れたし車も買うたから試しにここまで遠出してみたんや」

「それならそうと……服部、来るなら一言くらい連絡しろよな」

「工藤! おまえの方こそ何を内緒にしとるんや。
俺たち親友やないんか?
こないな美人の姉ちゃんと同棲しておるなんて俺は聞いてへんで」

服部がニヤニヤと笑っている。

彼女にただいまのキスをしようとして拒まれたところまで見られていたらしい。

新一が少々決りが悪げに答えた。

「あ、いや、だから、それは別に隠していたわけじゃねーよ。
オメーに話してる暇がなかったんだよ。
それに志保は……服部も知ってるだろ、灰原だよ」

「ああ、ちっさいねえちゃんに聞いたわ。
戻ったとたんに俺のもんやと彼女にツバつけたそうやないか……。
工藤、意外とてーがはやかったんやな」

服部にそう揶揄われて新一が憮然とした顔をした。

「うっせえ、服部!」

あはははっと服部が声を立てて笑うと、あまり友人を揶揄いすぎてもと話題を変えた。

「せや工藤! 2、3日ここに泊めてもろてもええか?
こっちに来るのも久しぶりやし、
そのつもりで荷物も持ってきたんやけど……」

「別に俺は構わねーけど……」

新一がチラリと隣に立っていた志保の顔を見る。

全くの無表情。
こうなると新一にも彼女の真意は読み取れない。

でも、さっきからどこか不機嫌なオーラが──

新一が答えにあぐねていると服部自ら彼女に声をかけた。

「ねえちゃんもええか?」

「ええ、私も構わないわ。ゆっくりしていって、服部君」

と、志保がニコッと微笑んだ。

更新日:2021-07-12 11:12:52

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続・哀情恋慕 番外編 【コナンで新一×志保】