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小説

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夏休み part 2

夕食後は灰原はまた科学関係の分厚い原書に目を通している。
たぶん研究に必要な資料なのだろう。
最近、熱心にずっと読んでいる。

俺も推理小説やサッカー雑誌を手に取って読んでみたりもしたが、
今夜はなんとなく集中できずにイラついていた。

隣の阿笠博士の家からエンジン音が聞こえる。
博士が帰ってきたようだ。
時計を見ると十時を過ぎたところだった。

「灰原、博士、帰ってきたみたいだぜ」
「ええ、そうみたいね」
「帰るんだろ、早く帰れよ」

別に拗ねてたわけではないが、つい突き放すような冷たい言い方をしてしまった。

「言われなくても帰るわよ」

灰原もちょっと怒ったような声でそう言うと、彼女が荷物を持って玄関へ向かう。
灰原が出て行こうとする後姿を見送っていたら、俺は堪らず追いかけていた。

「やっぱ帰んなよ」

灰原を背中から抱きしめて引き止める。

「今夜は俺といてくれよ」

「……江戸川君」

彼女をどうしても帰したくなくて抱きしめる腕に力を込める。
彼女が俺の腕に片手をかけると……

「わかったわ……今夜は貴方といるわ」

「ほんとか!? ありがとう……灰原」

灰原がクルっと振り向くと俺に向かって言う。

「その代わり……江戸川君、貴方が博士に電話をしてよね」

「はっ? マジで俺が電話するのか?」

「そうよ、お願いね! 江戸川君」

「おいー、何て言えばいいんだよ」

「貴方が俺から話すって言ったんじゃない? 自分で考えなさいよ」

更新日:2016-10-08 01:20:17

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