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そんな俺も鏡で自分の顔を見て驚いた。
今まで一度も見たことがない別人だった。

自分でいうのもなんだが、少年時代の面影を残しつつかなり男っぽい顔つきになっている。
母さんが見たら、「キャァー、優ちゃんそっくり!」とはしゃぎそうなくらい。

高校時代を通り抜け、俺たちは二十三歳と二十四歳の男女に戻っていた。

「おいおい、老けたって……俺はまだ二十三歳になったばかりだよ。
つーか、オメー、すげぇ綺麗になったな」

「そうかしら?」

「ああ、惚れ惚れするくらい美人だぜ」

「ありがとう。貴方もカッコよくなったわよ。
高校生の時より背が伸びたんじゃないの?」

「そうかな?」

彼女も背は高いが、彼女がハイヒールを履いても、
俺の頭を越さないくらいの身長差はあるみたいでなぜかホッとする。

(けど、コナンはもうちょっと背が高くなりてぇーな)

互いの元に戻った姿を見て二人で褒めあってるのがおかしくて、
どちらかともなく笑いがもれる。

「あー、やっと、本当のオメーに会えたんだな」

俺は彼女の腰を両手で抱き寄せる。
抱き心地まで全然違う。
女の身体だ。

「灰原、今日だけはオメーは宮野志保だからな」
「ええ、貴方も今日だけは工藤新一ね」

「なあ、志保……」

少し照れくさかったが彼女を名前で呼んでみる。

「オメーに会いたかったぜ」
「私も工藤君……貴方に会いたかったわ」

そのまま唇を重ね合う。
志保と新一として初めてのキス。

ゆっくりと、互いの気持ちを擽るように唇を重ねたかと思えば、
「もっと」と身体を熱く燃やすように貪り合う。

いつまでも続く口づけにキスまで大人だった。

更新日:2018-06-21 21:37:03

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