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エピローグ

日本へ帰る前日に、俺は両親に江戸川コナンとしてこのまま生きていくことを告げた。

父さんも母さんも俺の決心に覚悟はしていたようで、
「新一が決めたことなら……」と多くを語ることはなかった。


夏休みが明けると、俺は再び帝丹小学校へと戻ってきた。

小学校復帰の初日、俺の姿を見つけたとたん、歩美ちゃんは大声で泣き出していた。
元太も光彦も駆け寄ってくる。
あっという間に懐かしい顔ぶれが俺を取り囲む。

「コナンが帰ってきたお祝いによ、みんなでうな重を食べに行こうぜ!」

と、早速元太が気勢をあげれば、すかさず光彦が元太を諭す。

「元太君、誰がお金を出すんですか? 
ぼくらのお小遣いではうな重は食べられませんよ」

「んなのよ、阿笠博士に決まってんじゃん! 博士に頼もうぜ」

「元太君ったら……博士だって哀ちゃんがアメリカへ帰っちゃって、
落ち込んでるんだよ」

「そうですよ、今の博士に頼みごとなんてできません!
僕も灰原さんが転校してしまってショックでご飯が喉を通りませんでした」

そうやっていつものように元太の提案は歩美と光彦によって却下される。

(あははっ、おめら、相変わずだな)

以前と変わらぬ子供たちの姿に俺はどこかホッとしていた。
これからここが俺の新しい居場所──。

ただいつも隣にいた少女がいないことに慣れるのには少し時間が必要だった。

結局、灰原と会えたのはあの時だけでメールも電話も連絡を取ることも許されなかった。
何度かジョディ先生や母さんに問い合わせてみたが、返ってきた答えは彼女は元気だという知らせだけ。

時折、黒の組織の裁判や残党が捕まったと言うニュースを耳にすることはあったが、
黒の組織事件そのものはすっかり風化していた。

そして────

事件から丸二年、俺は、この春、帝丹中学校に通い始めた。

更新日:2017-08-07 00:12:39

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