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第五章 答えはそこにある。

俺の思いはいつのまにか三年前の夏へと遡る。

それは小学校二年の夏休みの出来事──
俺の運命を大きく変えた年でもあった。
すでに小さくなって一年以上の月日が流れていた。

その年は日本各地で猛暑日の記録が更新されるほどのとても暑い夏だった。
にもかかわらず、俺の心はまるで照りつける夏の太陽に逆らうように、
連日ブリザードが吹き荒れ、冷え込み、荒んでいった。

当時、高校三年生に上がった蘭は受験生となり、園子たちと一緒に進学塾にも通い始め、
忙しい毎日を送っていた。

そんな中、蘭や服部たちが受験や将来の話をするたびに、
俺は自分だけが取り残される焦燥感に駆られずにはいられなかった。

次第に蘭や服部ら同級生たちとの心の距離は広がっていき、
気づいた時には少年探偵団の子供たちと一緒にいる方が気が楽だと、
自分に言い聞かせ、そう思うようになっていた。

夏休みが始まると、灰原には文句を言われながらも俺は毎日のように博士の家に通った。

あの頃は同じ運命を共有した灰原と過ごす時間が、
唯一素の自分でいられる俺の居場所だった────。

更新日:2017-07-31 00:22:08

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