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02



何かが私の頬にあたる感触がする。

細くて柔らかい

髪の毛…?


いつの間にか寝てしまって
いたようでまだ重い瞼を
ゆっくりと開けた。

「あ、起きた」

目に入ったのは
青く見えた天井ではなく

同い年か、少し年上ぐらいの男の子の顔。

しかも目の前に。
すぐそこに。

にいっとこれでもかってぐらい
口角上げて笑っている。



頭の中で警告音がなって
男の子の胸ぐらに向かって
ぎゅっと目を瞑ってぱっと手を伸ばした。

突き倒す、つもりで。






だけど手に当たった感覚が しない。



そーっと目を開けてみると

さっきと全く同じ距離に
男の子の顔はある

そして、私の手も伸びたまま。

「うそ…」

にこにこ笑っている男の子の体を

私の腕が貫通していた。


更新日:2014-10-30 17:42:24

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