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君の中に<エピローグ>

小手毬の花が、微かに風に揺れた。


幸せそうな顔で、母が微笑んでいるような気がして
司の胸は熱くなる。


もう、随分と長い事、跪いて手を合わせたきりでいる
拓実の男らしい広い背中を、司はじっと静かに見つめている。


時折、風が運んでくる潮の香りは、父からの祝福のようで
司は三人の愛の中で、泣き出しそうな程の幸福を感じていた。


眼下に海が広がる、高台の霊園。
司の両親が眠るその場所を、司は拓実と一緒に訪れていた。



更新日:2014-09-01 22:10:34

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【カフェ・リンドバーグ二次】君の中に