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透明な朝 2
透明な朝 2
2014年08月26日(火) 00時00分00秒
テーマ:大まお空想小説
パタンっ!
カチャンっ!
この数日、この部屋の中に響く音。
今日も又、何かを入れて何かをそこに置く。
「ねえ・・大ちゃん、 」、
「ん?なんだ・・」、
「明日はさ・・」、
「わかってるよ、もう買ってこないから・・」、
「うん、ならいいけど・・」、
そう言ってまた、カチャン!ケースが開く。
明日、この部屋を出るスーツケースが二つ。
先に空へと飛ぶ。
「なんだか、薬だらけ・・」、くすっと笑って
俺の買ってきた可愛い袋をガサガサと揺らす。
「いいんだよ、どれだけあっても・・」、
背中から抱きしめると
「薬よりも、大ちゃんがいい・・・」、
ギュッと握り締めた俺の手をスーツケースの
中に押し込む。
「やっぱり、入らないか~・・」、ケラケラっと
笑ってまた荷物の確認を始めるその背中に、
俺はそっと顔を埋めた。
「直ぐに呼べよ・・」、
「大ちゃん・・・」、
「どんな薬よりも、確実にお前の事治せるから・・」、
「うん・・」、
また、その手を動かし始めた愛する人を、俺はずっと
見つめていた。
2014年08月26日(火) 00時00分00秒
テーマ:大まお空想小説
パタンっ!
カチャンっ!
この数日、この部屋の中に響く音。
今日も又、何かを入れて何かをそこに置く。
「ねえ・・大ちゃん、 」、
「ん?なんだ・・」、
「明日はさ・・」、
「わかってるよ、もう買ってこないから・・」、
「うん、ならいいけど・・」、
そう言ってまた、カチャン!ケースが開く。
明日、この部屋を出るスーツケースが二つ。
先に空へと飛ぶ。
「なんだか、薬だらけ・・」、くすっと笑って
俺の買ってきた可愛い袋をガサガサと揺らす。
「いいんだよ、どれだけあっても・・」、
背中から抱きしめると
「薬よりも、大ちゃんがいい・・・」、
ギュッと握り締めた俺の手をスーツケースの
中に押し込む。
「やっぱり、入らないか~・・」、ケラケラっと
笑ってまた荷物の確認を始めるその背中に、
俺はそっと顔を埋めた。
「直ぐに呼べよ・・」、
「大ちゃん・・・」、
「どんな薬よりも、確実にお前の事治せるから・・」、
「うん・・」、
また、その手を動かし始めた愛する人を、俺はずっと
見つめていた。
更新日:2014-09-01 23:19:25