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プロローグ

遠い昔、悪魔族と妖精族の間で、戦が起きました。

それは、何百年にもわたり続きましたが、偉大なる悪魔の王と大いなる妖精の母が長い年月をかけて、話し合い、歩み寄った結果、悪魔族の勝利を前提とした和解となり、戦は終結をしました。

それから、四百年後。

世界は、悪魔の王族と権威族が支配と調和をもたらし、妖精族は労働者の民か捕食の民として、悪魔族と共存をしていました。

妖精が好む様な色鮮やかな衣服は幼少のころまでしか許されず、おとなたちはみな、灰色の衣服を義務とされていました。

食べ物は、悪魔を基準とされ、毒物である菓子には厳しい制約がありました。

しかし、妖精の村に「お菓子街」と呼ばれる場所がありました。

ここだけは、悪魔の王族から認可され、菓子づくりを許されていました。

なぜなら。

ここに、お菓子で悪魔も妖精も幸せにする『魔女』がいたからです。

更新日:2014-07-27 00:04:56

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