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 僕が大学に到着すると、SPの他に、数人の学生が僕を取り囲む。

 ほぼ毎日のように集まる彼らは、僕のファンクラブの様なものを、

勝手に作り、少しづつ人数を増やしているらしかった。


 最初のうちは、SPも警戒していたが、同じ学内の、中には同じクラス

の生徒もいて、僕はSPにその警戒を緩めて貰っていた。


 中でも、中郷音響の中郷くんは、僕のエスコートをするのは自分の

役目とでも言いたげに、毎日僕を出迎える。

 ギイが嫌っているのはわかっているから僕は、彼の近くには行かず、

クラスメイト達と行動を共にする。


 中郷君は、専攻課が違うためその作戦はとりあえず効いていた。

 僕と同じバイオリン課には、国内だけでなく国外からも留学生が来ており

中には、ギイの事を口にする者もいた。

 でも、その名前を口にした段階で、その生徒は翌日から僕の前に、それこそ

大学にもいなくなっていた事もある。

 もちろん、僕を脅すために、またはギイを脅すために発せられた場合の事。


 僕とギイの関係を、素直に羨ましがって、恋人として認めた言葉をくれる友人

には、けしてそんな仕打ちは無い。

 むしろ、僕と友達になってくれる彼らには、ギイは優しかった。


 
 それなのに、ギイの言わんとしている相手が誰で、どうしてこんなに怒っている

のかが、僕にはわからなかった。



 

 どんどん喉の奥が渇いてくる。

 そしてドクドクト心臓が早まる。

 身体中が熱く、熱く、そして、その熱がどんどん僕の中心に集まってくる。


 繋がれた左腕には、もう、赤く跡が付き、僕の身体中を嘗め回すギイの髪を

必死に掴む右手が、震えていた。


 すべてが敏感になっている僕の身体は、ギイに舐められただけで、ビクビクと

跳ねあがる。どこもかしこも、すべてがそこに通じているように、今にも白き物を

吐き出してしまいそうだ。


 「や・・、ぎい、やあ・・、」、必死にその髪を掴みお願いとギイを見つめても

ニヤリと笑ったギイは、その舌先を僕に見えるように、滑らせる。


 僕の中心は、最大に大きくなっているのに、ギイにはめられたリングのせいで

その吐き口をせき止められているんだ。


 「タクミから、聞きたいんだ・・、あいつは、何?、タクミのなんなんだ?」、ギイは

僕を嘗め回しながら、またその質問を繰り返した。



更新日:2014-07-02 22:20:06

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