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久しぶりのふたりきり 5

久しぶりの、ふたりきり・・・5。
2014年05月17日(土) 22時30分20秒
テーマ:BL小説





それからの僕は、夜中に、オニギリを買いに行くのが

楽しくなった。



毎日いる訳じゃなかったし、レジにいない時もあった。



でも、何故か、その笑顔を見たくて・・。



美味しくなかったおにぎりを、捨てることなく食べれる

ようになっていった。









学校での彼は、いつも皆の中心にいて、そして、何処にいても

聴こえる優しくて、綺麗なその声で、良く笑う。



気が付けば僕の視線は、いつも彼を、追いかけていた。








そんな、高校一年の秋・・。


彼の噂で、一年棟が持ちきりになった。



「2年の美人な先輩を振ったんだってさ~」、

「どうやら、彼女がいるんだってさ・・」、

「スッゲ~可愛いらしいぞ!!」、

「毎日、いちゃいちゃしてるんだってよ~」、



なんて、隣のクラスの僕の耳にまでその噂は届いた。




僕は、その日から、夜中にコンビニに行かなくなった。



行けなくなって、また、食事が出来なくなった。









更新日:2014-09-19 15:38:25

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