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久しぶりのふたりきり 2

久しぶりの、ふたりきり・・・2。
2014年05月17日(土) 21時00分00秒
テーマ:BL小説





もう、なんで、あんなにクドクドと、同じ事言うんだろ。


僕は、担任に呼び出されて、部活開始ギリギリで、部室に

飛び込んだ。



もう、みんな、着替えを終えて、これからグランドに向かう

ところ。



「遅いぞ、ユウダイ!」、部長に、ぽんっと頭を叩かれる。


「すいません・・、担任が煩くって・・」、そう言いながら

慌てて着替えていると、



「ダイスケ、具合が悪くて帰ったぞ・・風邪か?」、

部室を出て行く先輩からそんな事を言われた。




「・・え?・・、かぜ?・・」、ジージをぽとっと落とした俺。
 


「ん?・・なんだ、おまえら同じクラスじゃないのか?」、



「え・・あ・・いや、そんな、なんでも知ってる訳じゃ・・」

そう言いながら、ジャージを拾う手が震えた。




「そうだよなあ~、最近、アイツと一緒にいるもんな、えっと

なんだっけ、アイツ・・、隣のクラスの、なんだか可愛い奴さ」


隣で、リョウマが、聞いて来た。




「しらね~よ!!」、バッグを投げつけて着替えを続けると


「うわ~・・コエ~!!」、そう言って、リョウマは逃げて行く。





元気だったじゃないか・・・。



久しぶりのサッカー、燃えるよなって、昼休みに話したばかりだ。






具合なんて、悪くなかった。




そうだ、アイツのことなら、中学のころからずっと一緒にいた俺が

一番よく知ってるのに・・・・。






着替えを終え、入口の大輔のシューズを見つめる。






俺は、隣のテニス部の扉をたたいていた。






更新日:2014-09-19 15:34:44

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