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出雲計画派の反乱

「山本三尉。現時刻をもって懲罰解除です。6日間のお務め、ご苦労様でした。」
ドアを開け山本に告げる星名。
外に出ると、加藤と篠原が待っていた。
敬礼をする明。
「大切な機体を一機失ってしまい、申し訳ありませんでした…。」
ジャケットを投げてよこす加藤。
「もうバカするなよ…。」
篠原が続けて言った。
「お嬢が無事だってのが大切なんだよ。」
「ありがとう…ございます…。」

『総員第一種戦闘配備。繰り返す。総員第一種戦闘。スクランブル。航空隊発艦準備急げ。』
「敵巡洋艦二(ふた)」
森雪が報告する。
「またいつもの威力偵察か?」
島に聞く古代。
「敵さんに聞いてくれ。」
と島。
「総員第一種戦闘配備のまま待機。」
病床の沖田に変わり指揮をとる真田。
レーダーを見ながら森雪が報告する。
「距離9000、速度変わらず。距離8000、敵艦反転!」

航空隊控室では、隊員達が苛立っていた。
「戦闘準備、戦闘備じゃあ、こう出たり入ったりじゃ身が実もたないよ!」
ドスッ!!
ロッカーを蹴る音。明だった。そのまま待機室から出て行った。
「カリカリするのも仕方なしか…。」
珍しく苛立っている明の後ろ姿を見ながら加藤が言った。

オムシスの不調により、どこかで水と食料を補給しないと、備蓄が底をついてしまう状態となったヤマト。
情報長の新見薫が発言した。
「イスカンダルからの海図に現在の宙域から4光年に恒星系の存在が記されていました。恒星の名はビーメラ。観測によると、この第4惑星は水と大気のある地球型の可能性が高いのよ。地球を抜錨して以来、狭い艦内で乗員の多くがストレスを抱えています。メンタル面でも上陸は望ましいかと。」

ヤマトはビーメラ4へ降下することになった。
古代は上陸班を編成して、その指揮をとることになった。
大気成分に人体に有害な物質は検出されなかった。
「すばらしいわ!これなら第2の地球として…!」
言いかけ口をつぐむ新見薫。
「シーガル発艦準備。」
新見をチラッと見ながら真田が言った。
「シーガル、発艦します。」
返答する古代。
「シーガル発艦しました。」
「これよりヤマトは高度1500メートルを維持、シーガルからの報告を待つ。」

真田と新見が一室で話をしていた。
「新見君。君は優秀な解析士官だ。それに私のかわいい後輩でもある。君はビーメラ4を第2の地球にと考えているのかい?」

更新日:2014-07-04 19:52:47

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ヤマト2199の山本玲が明だったら〜イスカンダル編〜