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「はじめまして。松本潤です」

玄関で俺は固まった。

「え?あの・・・」

「今日からお世話になることに、なってるんですけど」

確かに松本潤、て子が、俺と同居することになってた。
でも、それは・・・。

「あの・・・櫻井、翔くん、ですよね?」

「あ、ああ、そうですけど」

そこで松本は、ああ、と納得がいったらしく。

「もしかして、俺のこと、女だと思ってました?」

「・・・はい」

両親からは、お前の将来の嫁になるんだから、くれぐれも失礼のないように、って言われた。
松本は申し訳なさそうな顔をした。

「俺の名前、どっちでも付けられる名前で。あの、ご両親から、聞いてます?結婚云々」

「ああ、でも君は男な訳だから、結婚って言っても」

「俺は結婚という形式にはこだわりません」

「えっ」

「翔くんのご両親は、俺が男だって知ってますし、翔くんの写真は貰ってまし
たから。実物もかっこいい人で良かった」

松本は頬を赤らめて。

「俺のダンナがかっこよくて良かった」

小さな声で言ったけど、俺には聞こえて。

「ダンナ・・・」

いやいや、ちょっと待て。

更新日:2014-01-09 21:26:56

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