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ベランダで、最後の一服をしようと、そっと、そこに出た。
いるはずのない、甘い香りが俺を包んだ気がして、一瞬たちつくす。
いつも、背中からふんわり抱き付いて、すりすりとその頬をよせて、
そして必ず・・・たばこくさい・・・って、文句を言う。
慌てて、煙草の煙を払えば、ニッコリ笑って、それも大ちゃんの匂い
だから、大好き・・・。そう言って、俺にキスをくれた。
俺は、その笑顔を俺だけのものにしたかった。俺のそばに縛り付けて
おこうとした。
ずっと一緒に、ずっと二人で生きていこう。 俺が求めたのは、たった一言。
だけど、それはあまりにも重く辛い選択を、させてしまう事になった。
俺の求めたその答えとは違う、別の道に向かったあいつの手を、俺は掴む事が
出来なかった。 そのまま、あいつは俺の前からいなくなった。
「大輔?」、背中で俺を呼ぶのは、あいつじゃない。
「ああ、今いくよ・・・・」、
二人の過ごしたこの部屋を、俺は今日、出ていく。
不定期に更新
いるはずのない、甘い香りが俺を包んだ気がして、一瞬たちつくす。
いつも、背中からふんわり抱き付いて、すりすりとその頬をよせて、
そして必ず・・・たばこくさい・・・って、文句を言う。
慌てて、煙草の煙を払えば、ニッコリ笑って、それも大ちゃんの匂い
だから、大好き・・・。そう言って、俺にキスをくれた。
俺は、その笑顔を俺だけのものにしたかった。俺のそばに縛り付けて
おこうとした。
ずっと一緒に、ずっと二人で生きていこう。 俺が求めたのは、たった一言。
だけど、それはあまりにも重く辛い選択を、させてしまう事になった。
俺の求めたその答えとは違う、別の道に向かったあいつの手を、俺は掴む事が
出来なかった。 そのまま、あいつは俺の前からいなくなった。
「大輔?」、背中で俺を呼ぶのは、あいつじゃない。
「ああ、今いくよ・・・・」、
二人の過ごしたこの部屋を、俺は今日、出ていく。
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更新日:2014-01-06 23:50:22