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洞窟を出ると、流れてくる風は少し冷えていて、日が沈みかけていた。

「やばいな、日がじきに沈みそうだ…。直ぐにここを発とう!馬を引いてくるからここで待っててくれ」

そういうとデュランは馬のいる場所へと向かう。

すると、森の奥の暗いところから、なにやら獣らしき動物の雄たけびが聞こえる。

ウォォォーン!

「!?」

2人は顔を見合わせる。

「まさか…」

デュランは慌てて馬の下へ駆け寄りユラトの所へ馬を連れてくる。

「ここにいてはまずい!馬を連れてきたぞ!乗れるか?」

「ああ、なんとか乗れそうだ…ありがとう」

そう言ってユラトもデュランも馬に乗ると直ぐに走らせる。

「今の時間を考えるとラスケルクには戻れないだろうな…やはりシルドナの街で我慢するしかないか」

「そうだろうね、ラスケルクには危険すぎて今は戻れないからシルドナで宿を取ろう」

「わかった。こっちだ!」

2人は不安な気持ちのまま馬を走らせた。

更新日:2013-12-23 19:53:08

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