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鞄とマオ 2 (2013,11,4)






  俺の手を引いて玄関に入ったマオは、靴も脱がずに




俺の首にしがみついた。










  「あったか~い・・」、




子供の様な声を出して甘えてくるマオを片手で抱きしめ




てその大きく空いた胸元に、顔を埋めると







  「くすぐったいよ・・」、っと、腰を逃がす。







  「こんなに冷たくなってるのに、なんで胸肌けさせる




かなあ・・・」、っと、




そこに見えるように桜を咲かせる。










  「ん、やっ・・だめえ、」、首筋を仰け反らせて可愛く鳴く。










  「それと、もう一つ・・」、




ペロンっと、その胸元を舐め上げると










  「ひゃあん・・」、ぞくぞっくっと、身震いするマオ。










  「このタイミングで、鞄の話はまずかったな・・・」、




マオの瞳をの覗き込んで、メッと叱って見せると





 

  「なに?・・なんで?・・」、と、きょとんとする。










  「きっと明日には、俺の事務所に鞄の山が出来る」、




俺が笑うと、










  「なんで?大ちゃんの事務所?」、さらに不思議がる。













 意味が分からないと首をひねるマオに











  「・・・・そっか、そんなもんかあ・・・」、




俺が拗ねてみせると










  「え?何・・何ナノ・・ごめん大ちゃん、なに・・」、




マオは慌てて、俺を抱きしめる。













  「いいよ・・・」、俺はワザト拗ねて、マオの鞄を抱き




しめたまま、リビングへと向かった。













  「・・・なに、これ・・」、リビングには大きな段ボールが




3箱、ぎっしりとプレゼントが詰まっていて、それを放心状




態で見ていたマオが、いきなり叫んだ。
















  「うわ!!、どうしよう大ちゃん!!!・・・・・」、







口元に手を当てて、その場でジダバタと慌てだした。













  俺はそんなマオを抱き上げて







  「だから、これから お・し・お・き・・・な ♪~」っと、




寝室へ向かった。















11月6日は、大ちゃんの31歳のお誕生日なのです。

更新日:2013-11-26 14:14:30

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