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お題:不本意な手 必須要素:体の一部がシャコになる
「蝦蛄って意外とグロテスクなのよね」
「おい、何僕の秘蔵のお宝、甲殻類図鑑、かっこ保存用かっこ閉じを読んでいやがる。というか、その図鑑全体的にグロテスクだろ。生きてる蟹の腹なんてパッカパッカ開いたり、閉じたりして気持ち悪いぜ」
「へー、そうなの。生きてる蟹なんてかに道楽かっこ道頓堀本店かっこ閉じの生簀の中以外に見たこと無かったわ。あっ、観賞用あるなら、それ見せて」
「ハマってんじゃねーよ。観賞用も保存用も何も一冊しか持ってねーよ。というか、遊びに来たいとかいって、たまに喋るくらいのクラスメイトの家に押し込んでおいて、やることは図鑑干渉なのかよ。青春真っ盛りの男子高校生の色惚けた妄想し損じゃねーか」
「あら、もしかしたら、照れ隠しで図鑑を読んでいるだけで、イカ臭童貞きもオタ高校生の妄想通りの企みを持っているかもしれないじゃない」
「いや、図鑑見る目が爛々と血走っているのと、わざわざ僕がソフト目にした自己認識を暴言にも似た置換をした時点で、その可能性はないと確信出来ている」
「へー、この図鑑くれるの? 本当に? えー、悪いよー、じゃあ、お言葉に甘えてー」
「おいおい、会話の腰を折るとかそういうレベルじゃないよ、行き成り何言ってくれてんの、さっきの暴言が可愛く見えるくらいの暴言を唐突に吐くから、僕ビックリしすぎてゲロ吐きそう」
「マイ・ディクショナリーに話の腰なんて概念は無いわ。甲殻類に腰が無いように」
「なんで、上手いこと言った風だよ。ムカつく、めっちゃその誇らしげな顔ムカつく」
「私の辞書はと言わずに、マイ・ディクショナリーって表現に直してるのは、ルー語っぽくて面白いだけじゃなく、私の名前がマイだからと掛けてる事についてノータッチなのはどういうことなの。ツッコミが追いついてないわよ。なにやってんのよ。というか、図鑑くれないの? 貴方みたいなイカ臭童貞きもオタ高校生男子かっこ不細工かっこ閉じに私みたいな美少女が自室のベッドに制服姿でうつ伏せな体勢で甲殻類図鑑を広げて読みながら足を上下にパタパタさせているなんて光景が見れただけで、生涯通して一度有るか、無いかの僥倖を味わわせて貰っているってことが分からないのかしら。本来なら、貴方は私に親の財布から抜き取った数枚の万札を謙譲しなくてわ行けない所を一千万歩譲って図鑑一冊にまけてやろうって譲歩してるのが分からないのかしら。分かったわね。頂戴するわ」
「おいおい、本当に鞄に突っ込みやがったよ、こいつ。というか、その鞄、質量の法則とか完全無視だよね」
「中身は4次元式よ」
「学生鞄の改造のレベルがフラストレーションしてるじゃねーか。現代っ子こえーな」
「しょうがないわねー。図鑑を貰い受ける条件として、貴方に体の一部に魔法を掛けてあげるわ。持ち前の凄い中二の妄想力を総力フル動員して20秒以内に注文を私にしなさい。それ以降は受け付けないわ。無条件で図鑑は私のもの」
「え、えー、じゃあ、俺の手に魔族の力を与えてくれ!」
「なにそれ、まさかのぬ~べーなの? ぬ~べーなの? ちょっとグロテスクじゃない、あの手」
「分かってないなぁ。其処がまた、カッコいいんじゃないか。」
彼女が魔法使いであることは、ドラえもんが未来から派遣された猫型ロボットだと野比のび太を取り巻く友人関係に認知されているのと同じように、不自然にも自然な周知の事実である。
「ちょっとグロくすればいいわよね。じゃあ、はい」
「おい、何僕の秘蔵のお宝、甲殻類図鑑、かっこ保存用かっこ閉じを読んでいやがる。というか、その図鑑全体的にグロテスクだろ。生きてる蟹の腹なんてパッカパッカ開いたり、閉じたりして気持ち悪いぜ」
「へー、そうなの。生きてる蟹なんてかに道楽かっこ道頓堀本店かっこ閉じの生簀の中以外に見たこと無かったわ。あっ、観賞用あるなら、それ見せて」
「ハマってんじゃねーよ。観賞用も保存用も何も一冊しか持ってねーよ。というか、遊びに来たいとかいって、たまに喋るくらいのクラスメイトの家に押し込んでおいて、やることは図鑑干渉なのかよ。青春真っ盛りの男子高校生の色惚けた妄想し損じゃねーか」
「あら、もしかしたら、照れ隠しで図鑑を読んでいるだけで、イカ臭童貞きもオタ高校生の妄想通りの企みを持っているかもしれないじゃない」
「いや、図鑑見る目が爛々と血走っているのと、わざわざ僕がソフト目にした自己認識を暴言にも似た置換をした時点で、その可能性はないと確信出来ている」
「へー、この図鑑くれるの? 本当に? えー、悪いよー、じゃあ、お言葉に甘えてー」
「おいおい、会話の腰を折るとかそういうレベルじゃないよ、行き成り何言ってくれてんの、さっきの暴言が可愛く見えるくらいの暴言を唐突に吐くから、僕ビックリしすぎてゲロ吐きそう」
「マイ・ディクショナリーに話の腰なんて概念は無いわ。甲殻類に腰が無いように」
「なんで、上手いこと言った風だよ。ムカつく、めっちゃその誇らしげな顔ムカつく」
「私の辞書はと言わずに、マイ・ディクショナリーって表現に直してるのは、ルー語っぽくて面白いだけじゃなく、私の名前がマイだからと掛けてる事についてノータッチなのはどういうことなの。ツッコミが追いついてないわよ。なにやってんのよ。というか、図鑑くれないの? 貴方みたいなイカ臭童貞きもオタ高校生男子かっこ不細工かっこ閉じに私みたいな美少女が自室のベッドに制服姿でうつ伏せな体勢で甲殻類図鑑を広げて読みながら足を上下にパタパタさせているなんて光景が見れただけで、生涯通して一度有るか、無いかの僥倖を味わわせて貰っているってことが分からないのかしら。本来なら、貴方は私に親の財布から抜き取った数枚の万札を謙譲しなくてわ行けない所を一千万歩譲って図鑑一冊にまけてやろうって譲歩してるのが分からないのかしら。分かったわね。頂戴するわ」
「おいおい、本当に鞄に突っ込みやがったよ、こいつ。というか、その鞄、質量の法則とか完全無視だよね」
「中身は4次元式よ」
「学生鞄の改造のレベルがフラストレーションしてるじゃねーか。現代っ子こえーな」
「しょうがないわねー。図鑑を貰い受ける条件として、貴方に体の一部に魔法を掛けてあげるわ。持ち前の凄い中二の妄想力を総力フル動員して20秒以内に注文を私にしなさい。それ以降は受け付けないわ。無条件で図鑑は私のもの」
「え、えー、じゃあ、俺の手に魔族の力を与えてくれ!」
「なにそれ、まさかのぬ~べーなの? ぬ~べーなの? ちょっとグロテスクじゃない、あの手」
「分かってないなぁ。其処がまた、カッコいいんじゃないか。」
彼女が魔法使いであることは、ドラえもんが未来から派遣された猫型ロボットだと野比のび太を取り巻く友人関係に認知されているのと同じように、不自然にも自然な周知の事実である。
「ちょっとグロくすればいいわよね。じゃあ、はい」
更新日:2016-03-20 00:12:02