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ライバル

 「なんで、託生なんだよ!!」



   「なんで、ギイ先輩が首つっこむんですか!!」






  

   「まだ音大生でもないのになんで、託生がポスターなんかに出なきゃ

   ならないんだよ!!」



   「僕が任された仕事なんです!僕がモデルを誰にしようと勝手です!!」



   「なんだと、その仕事無き物にしやるぞ!!」



   「はあ~?、なんでギイ先輩にたかが日本のちっぽけな仕事をつぶされな

   きゃいけないんですか?!!」



   「Fグループが撮ったら、託生は最高に綺麗に映るんだよ、どこの誰だか

   わからん奴になんか、託生を撮らせるわけにいくか!!!」



   「うちのスタッフだって、最高のスタッフですよ、設備だってFグループの

   上をいってると思いますけどね!!!」



   「ふざけるな!うちにかなうスタッフは世界中探しても居ないんだよ!!」



   「どうだか?。うちのスタッフは金じゃなくて腕ですからね!!」



   「なんだと!Fグループを敵に回すつもりか、中郷!!!」



   「最初から相手にしてませんよ!僕が仕事をするのは葉山さんですからね。」



   「だから!!託生は、お前になんか貸さないっていってんだろ!!」



   「はああ?。葉山さんがパトロンに選んだのは僕ですよ!!」





 

    

   「ばかか?お前じゃなくてな中郷音響だろうが!!お前はただのそこの息子だ!」



   「だったら、ギイ先輩もFグループのただの息子でしょ!!」



   「それはちがうぞ!中郷!!俺は託生のフイアンセだ!!」



   「はあ?ここは日本ですよ。そんなの認められないんですからね、まだ僕にも

   チャンスはあるんですよ、ギイ先輩!!」



   「馬鹿じゃないの、託生と俺の間に割り込めると思ってるのかあ?お子ちゃま!」



   「ギイ先輩は我儘だから、絶対葉山さんが愛想つかしますよ。僕はずっと待ちます

   からね。」



 







   『 お~い、二人ともお取込み中のとこ悪いんだがな、葉山契約に事務室へもう

   行ったぞ。それも、随分前にな・・・』



    俺の言葉に、二人が固まった。







   「章三なんでもっと早く言わないんだ!!!」







   「そうですよ、僕の仕事なのに父さん葉山さんお気に入りだからやばいよ!!」



   「なんだよそれ?中郷それを早く言え!!! 行くぞ!!!」







    二人は、音楽室から超スピードで走りさった。



    





    「御曹司ふたりに取り合いされる葉山君て、なんかすごいね~」、野沢が

   感心している。



     なんか、10年後には最強の葉山託生ってソリストが出来上がっている

   気がするよな。 あの二人は、ある意味最強のビジネスパートナーになりそ

   うだ。



   

更新日:2013-11-12 12:52:12

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