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【H】Honeymoon

幸せを幸せだと思う瞬間って、あんまりない。
あとで思い返して幸せだったんだって、気付いたりするけど。
実際のところ、単純な幸せなんておいしいもの食べてるときとかで。
ヒョンと一緒にいて幸せだって思うこと、特にないかも。

二人の活動を通して、幸せだと思うことはたくさんあっても。
その場合、ふたりで一つだから、幸せなのであって。
ヒョンは他人じゃなくて、一心同体だから。
ヒョンがいるから幸せと言うより、僕らふたりで一つの幸せを分け合ってる感覚。

だけど、今回は。
仕事なのにプライベートみたいで。
衣装なのに私服みたいで、なんだかすごく。
幸せだ・・・って、思ったんだ。

スタジオじゃなくて、外の撮影になると、途端にヒョンは子供に戻る。
もともと子供っぽいところのある人だけれど。
その年でそこまで無邪気でいられるのはなぜなんだろうと、いつも不思議に思う。
子供の頃からずっとダンスしたり、もう、将来を夢見ていたあなただからこそ。
その頃にできなかった子供らしいことを、いくつになってもしたいのかな、なんて。
思うときも、あるけど。

男の子供っぽさってきっと、いくつになっても変わらない。
僕は、こういうところあんまり、ないけど。
この人といると退屈しない。
いろんな意味で、ブレない人だから、ずっと一緒にいたくなる。

波と本気で戯れて、全力で走って逃げるとか、わけわかんないけど。
この人ならきっと、どんな困難が待ち受けていても。
いつも僕を守るように、すぐ目の前を歩いてくれる。
もうひとりでだって僕は、歩けるというのに。

そういうあなたの、兄である部分が大好きだよ、ヒョン。
兄であって、あなたの弟であって、何より。
いざというとき、きっと、あなたは。
誰よりも何よりも僕を、僕のそばにいることを求めてくれる。

そういうことをストレートに僕に、伝えてくれる。

ごめんね、僕はあなたにはそんなこと「ひとっことも」言ってあげないけど。
目を見れば何でも分かるって言うくらいだから。
分かるよね、ずっとあなたを見つめているのは。
仕事のパートナーだけじゃ、ないからだよ。

ユノヒョン、あなたは僕の人生のパートナー。
まさに、病めるときも、健やかなるときも。
そばにいるよ。だから、そばにいて。

手なんか、繋がなくても。
僕はいつもあなたの、少しだけ後ろに、ちゃんといるから。
・・・安心、して。

更新日:2022-01-15 19:57:20

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