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矛と盾
学校の放課後、家に帰ろうとしていた僕は、
下級生の女子数人に玄関で待たれ、体育館の裏に呼び出された。
まさか、リンチでも受けるのでもあるまいが?
なんて冗談はともあれ、行ってみると、
木陰から、僕は知らない女の子が現れた。
「せ、先輩!? ・・・先輩は、つ、付き合っている人は居ますか??」
黒の長い髪が綺麗な、メガネを掛けた女の子。
「えっ? ・・今は、付き合ってはいないけど・・・?!
キミは?誰さん?」
「す、すみません!? 私、一年A組の園田 京子。
吹奏楽部です。」
「そう?部活、やってるんだ??」
「は、はい!? 発表会の入賞を目指して、頑張ってます!!」
なんか緊張が伝わってくる、
「あ、あの!?」
彼女が突然大きな声で、
「もし先輩が、よかったら、私とお付き合いして下さい!!」
と、どストレートな告白をして来たのだ!!
「えっ??? あの・・・あんまりにも急な話なもんだから・・・
君の事も、今、知ったばかりだし・・・・」
「わ、私は、先輩の事、よく知ってます!!」
(そういうフレーズ、恐いんだよなー1?)
見ると、体育館の角から、同級生らしき数人の女の子が、
コチラを覗いていた。
僕に声を掛けてきた子達だろう?
「付き合う、付き合わないとは、今、急には答えられないけど、
お互い、もっと知り合ってからでも、遅くはないんじゃないかな?」
そう言うと、覗いている女の子達から、ワッ!と声が上がっていた。
どういう声なのか???
「は、はい!? 解りました・・・・・・・・・
ありがとうございます!!?」
話がコレで終わっていいのか?解らなかったが、
その子は、ペコリと頭を下げると、一目散に、走って行ってしまった!!
遠く離れて、振り返り、
「せ、先輩!!また、お話してください!!」
と、大きな声で言った。
あんな大人しそうな子が、そんな大きな声を出すなんて・・・
と、驚きながら、
「またね!!」と、答えた。
彼女は、またお辞儀をして、走っていってしまった。
僕も、カバンを持ち直し、歩き出した。
校庭を横切り、門を出ようとすると、校門の柱の所に、レイラが居た。
「見たぞーー!!」
レイラは、下を向いたまま、そう言った!!
「見たって何だ? 隠す事なんて、少ししかないぞ!?」
僕は、ウソつきだ!?
「また、下級生の子に告白されてたでしょ??
知ってるんだから・・・・?!」
「だから、隠してる訳じゃないって!!」
「なら、少しは隠せ!!」
「な、なんだよ?! どうした?レイラ、ヤキモチかぁ?!」
「別に!! 付き合ってもいないのに、ヤキモチなんて焼かないでしょ?!
モテモテでいいわね??」
「なんか怒ってないか?? 俺が告白しに行った訳じゃあるまいし・・・・・」
「そうよね!? 何も悪くないわよね?・・・・・・・・・
私、帰る!!」
レイラは、純心な子だ!
「なんだよ?! 帰るなら、一緒に帰ろうよ!!」
「さっきの子が、見てたら、可哀想でしょ??
私、一人で帰るから・・・・」
「あの子は、友達と一緒に、帰っただろ??
もう居ないさ!! それに、いつも一緒に帰ってるじゃないか??」
「いつもじゃないし・・・・」
「なら、今日は、一緒に帰ろう!!?」
レイラが、やっと僕の顔を見た、
「・・・・そんなに言うなら・・・帰ってあげる!?」
お姫様を誘うのは、大変だ!!
帰りの途中で、団子屋さんで、ラーメンと、団子をオゴらされた!
そんな所でも、レイラは、とても可愛かった!!
いつも寄る、団子屋さんなので、そこでタクも合流した。
「いつも悪いねーー?!」
ニコニコしながら、タクもラーメンを頼んでいた!?
これも、僕の日常!!
ごく普通の高校生なのだから・・・・
家に帰ると、少しして、姉も帰ってきた。
この日、帰ってきた姉は、とても機嫌が悪かった!
なんでも、仕事でミスをして、叱られたらしい・・・・・
母さんが、それとなく聞き出したのだが、
僕は、近づかないほうがイイと、思って止めておいた。
親父が帰ってきて、夕飯を食べた後、
自分の部屋に、それぞれ戻ったのだけれど、
僕は、姉に呼ばれた!?
「ヒサー!? この後、少ししたら、アタシの部屋に来て!
少し、手伝って欲しい事が有るの?!」
廊下で、そう言われたので、
「う、うん!解った!後で行くよ!」と、答えて、自分の部屋に戻った。
パソコンを起動して、少し調べ物をしていたら、思いのほか時間が、経っていたので、
慌てて姉の部屋に行き、ドアをノックした。
「ヒサ?! 入って!!」
ぶっきらぼうに大きな声に、少し緊張しながらドアを開けると、
姉が、机からコチラを向いて、座りなおした。
「遅いじゃないの?? 少ししたら来てって、言ったでしょ??」
「ごめん!パソコンで調べ物してたら・・・」
「言い訳なんかいいのよ!? オネーチャンの言う事が聞けないの??」
マズイと、思いました。
学校の放課後、家に帰ろうとしていた僕は、
下級生の女子数人に玄関で待たれ、体育館の裏に呼び出された。
まさか、リンチでも受けるのでもあるまいが?
なんて冗談はともあれ、行ってみると、
木陰から、僕は知らない女の子が現れた。
「せ、先輩!? ・・・先輩は、つ、付き合っている人は居ますか??」
黒の長い髪が綺麗な、メガネを掛けた女の子。
「えっ? ・・今は、付き合ってはいないけど・・・?!
キミは?誰さん?」
「す、すみません!? 私、一年A組の園田 京子。
吹奏楽部です。」
「そう?部活、やってるんだ??」
「は、はい!? 発表会の入賞を目指して、頑張ってます!!」
なんか緊張が伝わってくる、
「あ、あの!?」
彼女が突然大きな声で、
「もし先輩が、よかったら、私とお付き合いして下さい!!」
と、どストレートな告白をして来たのだ!!
「えっ??? あの・・・あんまりにも急な話なもんだから・・・
君の事も、今、知ったばかりだし・・・・」
「わ、私は、先輩の事、よく知ってます!!」
(そういうフレーズ、恐いんだよなー1?)
見ると、体育館の角から、同級生らしき数人の女の子が、
コチラを覗いていた。
僕に声を掛けてきた子達だろう?
「付き合う、付き合わないとは、今、急には答えられないけど、
お互い、もっと知り合ってからでも、遅くはないんじゃないかな?」
そう言うと、覗いている女の子達から、ワッ!と声が上がっていた。
どういう声なのか???
「は、はい!? 解りました・・・・・・・・・
ありがとうございます!!?」
話がコレで終わっていいのか?解らなかったが、
その子は、ペコリと頭を下げると、一目散に、走って行ってしまった!!
遠く離れて、振り返り、
「せ、先輩!!また、お話してください!!」
と、大きな声で言った。
あんな大人しそうな子が、そんな大きな声を出すなんて・・・
と、驚きながら、
「またね!!」と、答えた。
彼女は、またお辞儀をして、走っていってしまった。
僕も、カバンを持ち直し、歩き出した。
校庭を横切り、門を出ようとすると、校門の柱の所に、レイラが居た。
「見たぞーー!!」
レイラは、下を向いたまま、そう言った!!
「見たって何だ? 隠す事なんて、少ししかないぞ!?」
僕は、ウソつきだ!?
「また、下級生の子に告白されてたでしょ??
知ってるんだから・・・・?!」
「だから、隠してる訳じゃないって!!」
「なら、少しは隠せ!!」
「な、なんだよ?! どうした?レイラ、ヤキモチかぁ?!」
「別に!! 付き合ってもいないのに、ヤキモチなんて焼かないでしょ?!
モテモテでいいわね??」
「なんか怒ってないか?? 俺が告白しに行った訳じゃあるまいし・・・・・」
「そうよね!? 何も悪くないわよね?・・・・・・・・・
私、帰る!!」
レイラは、純心な子だ!
「なんだよ?! 帰るなら、一緒に帰ろうよ!!」
「さっきの子が、見てたら、可哀想でしょ??
私、一人で帰るから・・・・」
「あの子は、友達と一緒に、帰っただろ??
もう居ないさ!! それに、いつも一緒に帰ってるじゃないか??」
「いつもじゃないし・・・・」
「なら、今日は、一緒に帰ろう!!?」
レイラが、やっと僕の顔を見た、
「・・・・そんなに言うなら・・・帰ってあげる!?」
お姫様を誘うのは、大変だ!!
帰りの途中で、団子屋さんで、ラーメンと、団子をオゴらされた!
そんな所でも、レイラは、とても可愛かった!!
いつも寄る、団子屋さんなので、そこでタクも合流した。
「いつも悪いねーー?!」
ニコニコしながら、タクもラーメンを頼んでいた!?
これも、僕の日常!!
ごく普通の高校生なのだから・・・・
家に帰ると、少しして、姉も帰ってきた。
この日、帰ってきた姉は、とても機嫌が悪かった!
なんでも、仕事でミスをして、叱られたらしい・・・・・
母さんが、それとなく聞き出したのだが、
僕は、近づかないほうがイイと、思って止めておいた。
親父が帰ってきて、夕飯を食べた後、
自分の部屋に、それぞれ戻ったのだけれど、
僕は、姉に呼ばれた!?
「ヒサー!? この後、少ししたら、アタシの部屋に来て!
少し、手伝って欲しい事が有るの?!」
廊下で、そう言われたので、
「う、うん!解った!後で行くよ!」と、答えて、自分の部屋に戻った。
パソコンを起動して、少し調べ物をしていたら、思いのほか時間が、経っていたので、
慌てて姉の部屋に行き、ドアをノックした。
「ヒサ?! 入って!!」
ぶっきらぼうに大きな声に、少し緊張しながらドアを開けると、
姉が、机からコチラを向いて、座りなおした。
「遅いじゃないの?? 少ししたら来てって、言ったでしょ??」
「ごめん!パソコンで調べ物してたら・・・」
「言い訳なんかいいのよ!? オネーチャンの言う事が聞けないの??」
マズイと、思いました。
更新日:2013-10-20 00:36:43