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「…犬夜叉ァァッ‼︎本物よね⁉︎大丈夫何だよね⁉︎私…私っ‼︎」
犬夜叉は泣き叫ぶかごめを慈しみながら優しく抱き締めた。

ー犬夜叉:精霊の巫女と紅蓮なる炎術師ー
題名:犬夜叉の我が儘な願い

精霊の巫女咲夜の最後の願いと言葉を聞き終えた私は懐かしい声にもう感極まって無我夢中で走って駆け寄って抱きついた。
「…わかってる良く頑張ったなかごめ…それから散々心配かけちまって悪かった…もう大丈夫だ…俺はずっとお前の側にいるからな」「うん…うん‼︎」
必死に泣きじゃくりながら犬夜叉の火鼠の衣にしがみつく様に抱きつくかごめを慈しみながら優しく抱き締める犬夜叉の姿を殺生丸は遠目に見詰める。
「…あの女が感極まる程とは余程大事な男な様だな貴様の弟は…殺生丸」
「…それは皮肉なつもりか鏡夜生憎我が愚弟が何を晒そうが私には…」
「…関係無い様無い顔には見えぬがな…まぁ良いそれより殺生丸母上の願い故今はその事を最優先にするが私はまだ貴様を許した訳では無い貴様があの結晶谷内部世界で私に告げた言葉は必ず果たして貰う夢夢忘れるなよ」
「ふん良いだろう何時でも掛かって来るが良い鏡夜」「…ふっ…」
その場を立ち去る鏡夜だが遠目に見詰めていた精霊人達が鏡夜を囲んだ。
守護者の住人も乏しくだが残っているどうやら火影忍軍にも生き残りか、
孫の代で居る様だ。ふと…殺生丸の視界が揺らぐ。
(…流石に…血を流し過ぎたか少し…休まねば…)


精霊の里から少し離れた湖畔にて。
今は煉獄地蔵を倒した影響なのか霧深さは無く晴れやかな風景だった。
「…怪我…大丈夫か殺生丸?お前にしちゃ大分苦戦したみたいだな」
「…かごめ達の側にいなくて良いのか犬夜叉」
「心配ねぇよあれから弥勒や珊瑚達も起きて散々皆には話したからな」
「…貴様が咲夜…嫌厭魅に協力し突然失踪したのは何の為だ?」
「…俺の単なる我が儘だよ俺さ殺生丸…お前が精霊の里で起こした戦いを知ってどうにか解決させたかったんだよ…俺の力だけじゃ無理なのはわかってる…だからもし俺がいなくなれば…お前も此処に来ると思った」「………」
今にも襲い掛かり兼ねない殺生丸の怒気に犬夜叉は若干気圧される。
「精霊の奴等や親父の願いだって果たしてやりたかったそれに咲夜が俺に精霊の奴等の事を教えた時に見せたお前のあの時の顔見たら俺どうしてもッ」
殺生丸は犬夜叉を押し倒した。犬夜叉は殺生丸を見上げる。
「……お前のあの時の顔…咲夜を殺しちまった時の顔見たら俺は…お前を…救いたかったんだ…どうしても…」
咲夜を殺しちまった時の殺生丸の顔は…悲しみに満ちていた。
「そ、それから俺ずっとお前に謝りたかったんだッ‼︎」「…謝る?」
「そ、その左腕…ッ昔お前の左腕を…切り落としただろ…だから俺…」
「……悪魔で戦いの上での事を恨む道理等無いそれは貴様とて同じだ…私を救いたかっただとッ…馬鹿か貴様は…そんな事どうでもいい」
「ど、どうでもってッ⁉︎良く無いだろ俺はその為に此処までっ…」
「貴様がいなくなるぐらいならばどうでもいいッ‼︎」「…っえ?」
「……馬鹿だ貴様は…私の為如しに消えてまで何がしたかったのかとおもえば私の為だと…私の為を思うならば…いなくなるな…」「殺生丸…っ」
犬夜叉は突然赤面しいても立ってもいられなくなり殺生丸をどかした。
「…犬夜叉貴様何をする」
「や、喧しいッ‼︎んな堂々とそんな事言うんじゃねぇよ殺生丸っ‼︎」
「…?何故貴様が怒る?」「は、恥ずかしいだろうがバァカっ‼︎」
「…訳が分からん弟だな」「う、ウルセェっ…馬鹿兄貴っ‼︎」
この野郎堂々と言いやがって顔の火照りが止まらないだろうがっ(笑)
「んな事よりほら手当してやっから脱ぎやがれ殺生丸っ‼︎」
「やめろ今は良い」「良くねぇだろしてやるっつってんだからよ…」
それから犬夜叉と殺生丸の平行線な会話が暫く続き…(笑)

「え?暫くの間精霊の里にいるのか?」
「皆怪我してるし暫くは帰れないわよそれに赤い雨が降ってる時は雲母や七宝ちゃんで空飛ぶのは危険よそれに…まだ精霊の人達だって気になるのよ」
今まで散々煉獄地蔵に苦しめられたんだもの。もしかしたらまだ…。
ゴゴゴゴゴゴゴッッッッ……
「な、何じゃっ⁉︎地震かっ‼︎⁉︎」「これ唯の地震じゃないわよっ⁉︎」
…本当に猶予何てあるのかよ?


「……この懐かしい妖気間違え様筈も無いがまさか…」
殺生丸の母上御母堂は今感じる妖気に困惑していた。
「何故だ…お前なのか?闘牙王……?」


その頃…現代にて。
「…草太地震よ早く家に入りなさい危ないわっ‼︎」…お姉ちゃん?


金毛九尾の狐が起こす前触れは様々な奇跡を呼び、
犬夜叉達は更なる激闘なる運命を待ち受けていたのであった。
彼等の旅路に幸あれ…。


ー犬夜叉:精霊の巫女と紅蓮なる炎術師ー完結ー

更新日:2015-02-25 01:35:32

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