• 113 / 621 ページ
「って事らしいわ犬夜叉」
「そうか…また何か起きてんだな」

ー犬夜叉:幽玄冥想なる夢幻境ー
題名:骨食いの井戸の異変

弥勒が身支度を整えている最中、
かごめは犬夜叉に弥勒から聞いた話を犬夜叉にも説明していた。
犬夜叉は外の木に座り過ごしていた為知らなかったのでかごめは犬夜叉を探していつものお座りで無理矢理下に降ろして説明したのだ(笑)
「…って事らしいわ犬夜叉だから弥勒様が取り敢えず今日現地に行って様子を見て来るって言ってるんだけどやっぱり心配なのよね」
「…そっか、また何か起きてんだな…大丈夫さかごめ弥勒は確かに無茶するがあいつは死ぬ道何か選ばねぇ…絶対生きて帰って来るさ」「犬夜叉…」
かごめは近頃の犬夜叉の雰囲気と態度に戸惑っていた。
犬夜叉が別人の様に様変わりした訳ではないのだが殺生丸が封印されてから既に4ヶ月が経過したがその期間犬夜叉は以前程殺生丸に付いては話さないし話題にも出してない。かごめと過ごすのも別段普段と変わりはしない。
だが何処か覚悟めいた雰囲気で何かを決意した様な面立ちがあるのだ。
殺生丸が封印されたそもそもの理由は自身の体を癒やし完治する為だ。
いつ目覚めるのかも今だ分からない現状だが犬夜叉は彼を待つ事を決めたのだろう…かごめにもその事は分かるから聞きも言いもしていなかったのだが
「ねぇ犬夜叉、殺生丸の様子は見に行かないの?最近行ってないよね?」
殺生丸が封印されてまだ間もなかった1ヶ月の頃は犬夜叉は玉に出掛けて殺生丸の顔を見に行っていた。相変わらず眠り続けて身動ぎをしない兄の姿を
「あぁ…今は良いさ行った所であいつは相変わらず寝てるだけだしな」
3ヶ月後くらいになってからか、
犬夜叉は殺生丸の様子を見る機会を減らしていた。
「見たら…辛くなっちまうんだよ早くあいつと話したくなっちまうからさ」
3日に一度は必ず骨食いの井戸に入りかごめの世界へ行こうと何度も試みたあの時とは大違いだ(笑)
「きっと殺生丸は目を覚ますわ犬夜叉…」「あぁ、そうだなかごめ」

かごめは山菜を摘み終わり平原の丘で村全体の風景を眺めていた。
「もうすぐ1年経っちゃうんだなぁ…」
黄泉婆の頃から目まぐるしく駆け抜けた日々はあっという間に過ぎて、
後数ヶ月でかごめにとっては戦国時代に来てから四年目を迎える。
「骨喰いの井戸…か、久々に思い出したなぁ」
500年後のかごめが暮らしていた現代と500年前犬夜叉が生きる戦国時代を繋ぐ骨喰いの井戸。現代ではかごめの実家神社の祠の中にあった。
戦国時代ではかつて犬夜叉の森と呼ばれた枯れ井戸にある。
3年前骨喰いの井戸から捨てられた妖怪が現れかごめを連れ去った事が全ての始まりだった。
「…やっぱり繋がってる訳ないよね」
四魂の玉に唯一の正しい願いを叶えて消え現代に帰れた3年間骨喰いの井戸は一度も戦国時代に繋がらず唯の一度も行けなかった。
3年後犬夜叉に会いたいと願ったかごめは再び繋がった骨喰いの井戸を通り戦国時代に来たが、骨喰いの井戸はまた繋がらなくなった。
『行きなさいかごめ、犬夜叉君に会いたいんでしょ?』『ママ、私…』
『貴女がいないのは寂しいけど、犬夜叉君と一緒の方が幸せなら…』
ママはかごめが幸せになってほしいから…
「ママ、草太、爺ちゃん、皆元気かなぁ」
懐かしい自分の故郷に思いを馳せて村に帰ろうとしたその時。
あり得ない事態がかごめを襲う。(………えっ?)
それは全ての始まり骨喰いの井戸から突然巻き起こったあの烈風と全く同じ風が起こりかごめはまるで吸い込まれる様に骨喰いの井戸へ落ちる。
骨喰いの井戸の中は3年前現代と戦国時代を行き交いしていた時空と全く同じ空間でかごめは時空の中を落ち続けた。
(えっ、嘘っ⁉︎骨喰いの井戸がまさか繋がったのっ⁉︎私…っ)
このまま現代に帰れるのっ⁉︎

一方その頃戦国時代の犬夜叉は異変を感じて骨喰いの井戸を目指した。
かごめの臭いが突然消えたのが分かり何か起きたのかと察知したのだ。
(かごめの臭いが消えたのは骨喰いの井戸の近く…まさか骨喰いの井戸が繋がってかごめがいなくなったんじゃ…っ‼︎)
犬夜叉は焦っていた。
骨喰いの井戸は今や完全には繋がらない次にいつ繋がるかも分からない。
骨喰いの井戸が再び途切れればもうかごめは戦国時代には戻れない。
(行くんじゃねぇっかごめ…殺生丸がいなくなってお前までいなくなったら俺はっ‼︎)犬夜叉は息切れする程に駆け抜けて骨喰いの井戸に到着した。
「な、何だこりゃ…何だこの闇はっ⁉︎」
それはまるでドス黒い闇の霧。
凄まじい勢いで荒れ狂う闇の霧が骨喰いの井戸を囲み骨喰いの井戸自体にも闇が吹き出し入る事すら不可能だった。
「かごめは…かごめ何処だ⁉︎」

ー犬夜叉:幽玄冥想なる夢幻境ー終ー

更新日:2014-03-29 01:55:42

  • Twitter
  • LINE
  • Facebook