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小説

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挿絵 400*352

 毎日が暑くて緑が生き生きと茂る豊かな森は、ぼくが生まれた
場所、そして棲家。
ママが捕らわれ独り立ちしたばかりの小さなアルマジロにとって、
この森がお母さん代わりだよ。
木が折れて地面に落ちたこともある。テリトリーを外れて知らない
谷で滑り川にはまったこともあったけど、へっちゃらさ。
それよりも葉と葉の間をくぐりぬけ、大地を駆け抜けた後にほおばる
真っ赤な木の実のあの味に出会えるのなら“アブナイ”なんて気に
しない。
この森は毎日が新鮮で輝き、1日の始まる朝はワクワクした。

 様々なイキモノが生息している森では、昼夜問わずどこからとも
なく聞こえる鳴声や風が運んでくる微かな匂いを感じる。
みんな仲間というワケじゃない。モチロンぼくと同じアルマジロの
匂いをキャッチしたこともあるけど、ママ以外のアルマジロに
出会ったことはなかった。

更新日:2013-05-21 13:20:47