官能小説

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水ぐるい いち

朝の勤めを終えたころ、お兄さんがいらっしゃって散歩に誘ってくださいました。

お兄さんは神戸の貿易商の長男で、東京の大学に通っていらっしゃいます。

京都の貴船山にありますうちの寺のすぐ近くにお兄さんの家の別荘があるため、小さいころから可愛がってくださいました。

夏の暑い時期には一家で避暑においでになるのですが、今年はお兄さんだけひと足早く来られたようです。

その日は鞍馬山でお祭りがあったので、そこへ連れて行ってくださるものだとばかり思っておりました。

しかし、お兄さんは木陰を拾いながら貴船川のほうへと歩いていかれます。

私は、黙ってお兄さんについていきました。

小さいころは手を引いていただいたものですが、さすがにもうこの歳では手をつないではいただけません。

けれど、お兄さんと並んで歩いているだけで、心がはずみました。

更新日:2013-04-22 22:01:00

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