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想い



ガタッ

物音で目を覚ました私は
寝起きのように脳も目も虚ろのまま
白い天井を眺めた。

一目で病室だとわかった。

ピッピッという聞きなれた
機会音が病室に規則正しくこだまする。

横を見ると

「つば、さ…??」

翼がベッドの近くの椅子に座っていた。

手を伸ばせば届く距離にいるのに。

「倒れて運ばれたんだよ」

無表情な翼に

心と心は完全に
離れてしまったことを悟る。



「翼…もう私、忘れるから」


「……」

私の声だけが空気を震わせる。

「今までありがとうね」

「だけど最後に1つだけ、いい??」

「どうして、


別れなくちゃいけなかったの?」

もう十分だよ。

翼は私にいろんな思い出、くれたでしょ。

だけど最後の
わがままだから許してね。




更新日:2013-05-24 17:33:30

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君と奏でる音色~エンドレスメロディー~【完】