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小説

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幼馴染み

翌朝、予定よりかなり早く家を出たミノが孤児院に行くと、既にテミンは門の前にいた。
道端に落ちている小石を蹴りながら一人で遊ぶその姿に、ミノはふっと笑みをこぼす。

「テミン」

名前を呼ぶと、顔を上げたテミンの表情がパッと明るくなった。

「おはよう!」

駆け寄ってきたテミンに、ミノも笑顔で「おはよう」と返す。

2人で並んで駅まで歩きホームで電車を待っていると、ミノは後ろから幼馴染みのキボムに声をかけられた。

「ミノ?何やってんの?」

冷たそうに見える顔にテミンが怯えたようにミノの後ろに隠れる。

「何?まさか毎朝一番にグラウンド走ってる運動バカが生まれて初めての遅刻?この時間じゃ朝練も間に合わなくない?」

ずけずけとミノに無遠慮な言葉をかけ、キボムは最後にテミンを一瞥した。

「この子誰?親戚の子かなんか?」

「違うよ。」

「じゃあ何?新学期早々部活の勧誘?それにしては見るからに運動なんて無縁そうな子だけど。」

「そんなんじゃないって。昨日、門の前で会ってさ。駅までの道が分からないって言うから一緒に帰ったんだ。」

「ふーん。それで親切なミノ君は命懸けでやってる部活をサボって今日も学校まで案内をね。納得。」

興味のなさそうな声でそう言うキボムは、少し屈んで胸元の名札を見てからテミンと顔を合わせる。

「君ね、小学校で習ったか知らないけど、いくら同じ学校の制服着てるからって安心して後付いて行っちゃだめだよ?こうやって優しい顔していかにも良い人そうに見える人ほど危ないんだから。」

キボムに指を差され、ミノはきょとんとしているテミンの頭を撫でながら苦笑した。

「おい、あんまりからかうなって。びっくりしてるだろ」

「別にからかってなんてないけど?それより、この名札通学中は外しときな。」

安全ピンで留まっている名札を器用に外したキボムは、それをテミンのブレザーのポケットに入れる。

「ここ入れとくから、学校着いたらちゃんとつけるんだよ。分かった?」

「うん」

頷くテミンに少しだけ微笑んで、キボムは屈んでいた体を起こした。


更新日:2013-03-19 20:41:15

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