官能小説

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シヌとオレとキツネとアヒル

〈ジニョンは語る〉

この前、ファンの子が、五人をイメージする動物のクッションを、プレゼントしてくれた。

「抱き枕にしてください」

との、コメントが付いている。


それぞれイメージされてる動物を持っていけばいいのに、いつの間にそんなことになったのか、抱き心地がオレにフィットする!とかなんとか言いながら、早い者勝ちで、選んでいくことになっていた。


最後に残ったのは、シヌとオレと、キツネとアヒル。


「じゃあ、オレは自分かな。」

シヌにどちらを選ばれたとしても、何となくモヤモヤしそうで、オレは、シヌより先に、キツネクッションを選んで、抱きしめた。

「じゃあ、オレは、残ったサンドゥルだ。」

シヌが「ハハっ」と笑って、アヒルクッションを持ち上げた。

「ひどいよ、ヒョ~ン!」

サンドゥルが、泣き真似をしながら、シヌに抱きついている。


シヌは、そのアヒルクッションが気に入ったようで、宿舎では、いつもアヒルを抱いて寝るようになった。


「…シヌヤ?」

「…ん?」

「…そんなところで寝るなよ。」

「…あぁ。」


シヌは、アヒルを抱きながら、ソファからベッドに向かった。


…本当は、変なことを言いそうになったんだ。

普段は、そんなこと、気にもしないのに。

気になるのは、多分…。

シヌが、あのアヒルクッションを、

「サンドゥル」

と言っていたから。




〈シヌゥも語る〉

「ん…。」

目が覚めると、いつもと違う感触に、違和感を覚えた。
アイマスクを押し上げると、夕べは確かにアヒルだった抱き枕用クッションが、キツネに変わっていた。

「おっ…。」

つい、声を上げてしまった。

オレのところからしたら、斜め下に寝ているジニョンは、ほんの少し首を動かせば、すぐに見える位置にいる。
枕元に置いてあるメガネをかけて、ジニョンを見た。


「!…ふっ。」

ジニョンが、アヒルを抱いて寝ているのが見えて、吹き出してしまった。

いつの間に、変えたんだろう?
全然気付かなかった。
わざわざ、このキツネを持って、ここまであのアヒルと交換しにきたってこと?

あのジニョンが?

なんでそんなこと、したんだろう?

でも、このキツネクッションは、あのアヒルより抱き心地がいい。
何より、このキツネからは、ジニョンの香りがしている。


「あれ?ヒョン、クッション変えたの?」

ジニョンの二段ベッドの、二階に寝ていたゴンチャンが、目を覚まして、オレの腕の中のキツネを指差した。

「チャニ、知ってる?日本では、キツネは化けるんだって。」

「え?そうなの?」

「ふふっ。あのアヒルは、このキツネが化けてたんだよ。」

「え~?アハハ。なにそれ?」

「ハハっ。」

それ以上、ゴンチャンは、何を言うでもなく、洗面所に消えて行った。


どうしてクッションを交換したのか、ジニョンに聞いても、オレが聞きたい言葉は、聞けそうにないから、あえて聞かないけど…。

あのジニョンが、アヒルとキツネを、こっそり交換しているところを想像すると、笑いが止まらない。

ジニョンが、そんな、可愛いことをするだろうか?

あそこの、口を開けて寝ているジニョンは、ホントに、キツネが化けてるんじゃないのか?


「ヒョ~ン!もう起きないと。」

オレの下で寝ていたバロが、ジニョンとオレに声を掛けながら、洗面所に向かった。

「ジニョナ?」

目を開けないジニョンに、声を掛けた。

「…起きてるよ。」

「先にシャワー、使う?」

「…うん。」

ジニョンがモゾリと動いたかと思うと、こちらを見上げてきたから、視線が合った。
ジニョンは、ビックリしたように目を開いて、すぐにアヒルに顔を埋めた。

「…キツネで、いい?」

小さな声で、そう聞いてくる。
やっぱりジニョンが、交換したんだ。

「キツネがいい。」

笑いをこらえてそう言うと、ジニョンはぶっきらぼうに

「あ…、そう。」

とだけ言って、ベッドを出て行った。

ジニョンが、耳まで赤くしているのが見えたから、嬉しくなって吹き出した。


結局、未だに、なんでジニョンがクッションを交換したのか、本人から理由は聞いていない。

でも、オレの都合のいいように解釈しておくから。…いいよね?


FIN

更新日:2013-02-20 13:49:07

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