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小説

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夢がさめたら

ミノの誕生日の2日前。
ようやくテミンが体調を崩した原因が判明した。

寝不足や疲れで時々頭が痛くなった時に自分で宿舎の近くの薬局に買って飲んでいた市販の頭痛薬と、2ヶ月ほど前に変えた新しい薬との飲み合わせが悪かったらしい。
医師は処方していたものがあったのでそれを飲んでいるものだとばかり思っていたし、テミンはテミンで処方された薬以外は飲まないようにと言われていたので怒られるのが嫌で黙っていた。

「あれほどここで出してる薬以外は飲むなって言ったのに…」

「だって…忙しくて病院行く暇なかったんだもん」

「連絡さえしてくれればどれなら飲んでもいい薬か言うよって話もしたよね?」

「そうだけど…」

さすがに今回はいつも優しい担当医も渋い顔。

「だいたい、どうして病院にいるのに自分で勝手に薬飲むかな…」

一度や二度飲んだだけならこんなことにはならなかったはずだ。
入院前に頭痛薬ひとつで病院に行くのを億劫がって頻繁に市販薬を服用していた上に、入院してからも鞄に入れて持っていたその薬を続けて飲んでいたと分かり、これには話を聞いたメンバーも呆れている。

「ひと言『頭痛いから薬下さい』って言えばいいだけでしょ?どうしてそれが言えないわけ?」

母親代わりのキボムは黙ってはいられないと医師とテミンのやり取りに入り口を挟む。

「だって…」

昨日、ゴミ箱の位置が変わっていたのでたまたま中を見た医師が飲み終わった薬の空き箱を見付け、テミンに問いただしてからすぐに調べたところその薬が原因だと分かったらしい。

「今回はたまたま見付かったから良かったけど、これからもこういうことがあったら責任とれないからな。」

「…ごめんなさい」

しゅんとしているテミンに、キボムは医師がいなくなってからもああだこうだと小言を並べている。

「自分のことちゃんと言えるようにならないと、テミンの場合は命取りなんだからね?分かってるの?…もう、みんなからも何か言ってよ。」

「今回はテミンが悪い。」

反省するようにと厳しい顔ではっきり言うオニュに比べ、甘やかしてばかりのジョンヒョンとミノの歯切れが悪いのは相変わらずだ。

「…でもほら、テミン人見知りだし。ここの看護婦さん日替わりで毎日違う人来るからさ」

庇おうとするミノの言葉を聞いて勢いがついたのか、ジョンヒョンは「言えなかったんだよな?」と慰めるようにテミンの頭を撫でた。
泣きそうな顔で頷くテミンに、キボムは何か言いたげに口をパクパクさせている。

「ごめんね、キーヒョン。これからはちゃんと言うから。」

うるうるした目で見上げられてそんな風に謝られたら、文句なんて何も言えなくなってしまう。

「言えなかったら俺に言えばいいよ。な?」

どこまでもテミンに甘いミノの言葉に、キボムはお手上げだとオニュと顔を見合わせた。


更新日:2013-03-04 01:04:28

夢がさめたら 【君と過ごした最後の夏 続編】