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第5話『真の紅蓮対嵐の戦士』
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「【マッハ・ウォリアー】で、ダイレクトアタック」
遊真の攻撃宣言により、【マッハ・ウォリアー】の蹴りがプレイヤーのライフを消し去る。
「くっそぉ……」
対戦相手は悔しそうな顔を見せ、膝を突いた。
『勝者は遊真ぁぁぁぁぁ! これで100勝に王手を掛けたぁぁ!』
遊真の頭上にある電光掲示板に、『99連勝』という文字が映し出され、観客が歓声を上げる。
それを確認すると、遊真は出入り口から舞台を後にした。
看守にディスクを返却すると、先に進む看守に付いていく。
(……いよいよだな、遊真)
通路の途中、ギースが話しかけてきた。
遊真は頷いた。
(ああ、そうだな)
もうすぐ此処から離れるとなると、少し寂しくもある。
そう思えるほど、遊真はこの収容所に長くいた。
(なー、遊真?)
(どうしたマッハ)
今度は【マッハ・シンクロン】が話しかけてきた。
(遊真はここ出たら何するんだ?)
そう尋ねられ、遊真は言葉に詰まってしまった。
自分が考えている事を言って良いのかどうか、分からなくなったからである。
(……ライトを……殺した奴を探し出す)
そう言った遊真に、【マッハ・シンクロン】は不思議そうな声を上げた。
(ん? そいつは遊真がボコボコにしたじゃないか)
確かに、ライトを殺したという男を遊真は倒した。
だが、男の言葉に引っかかりが生じた物があったのだ。
――――頼まれたんだよ。
バーソルスという男は、誰かに頼まれてライトを殺したと言う。
それが事実ならば、直接手を下していないとは言っても、その人物が殺したのと同意だ。
(ライト殺しには黒幕がいる……だったらそいつを探すべきだろ)
(そっかぁ)
納得したのか、【マッハ・シンクロン】はそれ以上何も言っては来なかった。
替わりに、看守が遊真の方に向き直って口を開く。
「今は、自由時間だ。 中庭でゆっくりしておけ」
着いたのは、自分の牢ではなく広い中庭だった。
遊真はうなずくと、通路を抜けて中庭へと入っていった。
その瞬間。
「【マッハ・ウォリアー】で、ダイレクトアタック」
遊真の攻撃宣言により、【マッハ・ウォリアー】の蹴りがプレイヤーのライフを消し去る。
「くっそぉ……」
対戦相手は悔しそうな顔を見せ、膝を突いた。
『勝者は遊真ぁぁぁぁぁ! これで100勝に王手を掛けたぁぁ!』
遊真の頭上にある電光掲示板に、『99連勝』という文字が映し出され、観客が歓声を上げる。
それを確認すると、遊真は出入り口から舞台を後にした。
看守にディスクを返却すると、先に進む看守に付いていく。
(……いよいよだな、遊真)
通路の途中、ギースが話しかけてきた。
遊真は頷いた。
(ああ、そうだな)
もうすぐ此処から離れるとなると、少し寂しくもある。
そう思えるほど、遊真はこの収容所に長くいた。
(なー、遊真?)
(どうしたマッハ)
今度は【マッハ・シンクロン】が話しかけてきた。
(遊真はここ出たら何するんだ?)
そう尋ねられ、遊真は言葉に詰まってしまった。
自分が考えている事を言って良いのかどうか、分からなくなったからである。
(……ライトを……殺した奴を探し出す)
そう言った遊真に、【マッハ・シンクロン】は不思議そうな声を上げた。
(ん? そいつは遊真がボコボコにしたじゃないか)
確かに、ライトを殺したという男を遊真は倒した。
だが、男の言葉に引っかかりが生じた物があったのだ。
――――頼まれたんだよ。
バーソルスという男は、誰かに頼まれてライトを殺したと言う。
それが事実ならば、直接手を下していないとは言っても、その人物が殺したのと同意だ。
(ライト殺しには黒幕がいる……だったらそいつを探すべきだろ)
(そっかぁ)
納得したのか、【マッハ・シンクロン】はそれ以上何も言っては来なかった。
替わりに、看守が遊真の方に向き直って口を開く。
「今は、自由時間だ。 中庭でゆっくりしておけ」
着いたのは、自分の牢ではなく広い中庭だった。
遊真はうなずくと、通路を抜けて中庭へと入っていった。
その瞬間。
更新日:2014-06-21 17:11:59