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第1話「出会い」
「ねー南。ありがとうって、英語で何?!」
こんな質問は、日常的なこと。
あたし、西野 南。
これでも、高2です。
『Thank youだよ』
当たり前のように答えるあたしは、
このバカ校に唯一いる、偏差値77の天才的存在の人間です。
「もー南、なんでそんな頭いいのー?」
『別にー?』
「もったいないよ、この学校にいるの」
そう、あたしは
本来なら、国立修瑛大学付属高校ってゆー、結構頭いい学校に行ってたんだけどね。
・・・小さいときから体弱くて、受験の日に限って体調崩して。
最終的に決まったのが、ここ、
紅葉丘高校。
偏差値は、20ぐらい。
「はーい、みんな座ってー。転校生紹介します。
・・・入って?本田くん」
ガラッと、ドアが開いた。
「・・・どーも。修瑛からきた、本田 涼です」
本田 涼。
その人の姿を見た瞬間、女子のみんなが釘付けになった。
すごく整った顔に、透き通った声。
まるで、本当に王子様みたいな雰囲気。
・・・でもあたしは、タイプじゃない。
「南!かっこよくない?あの人!」
『まぁ・・・かっこよくないってこともないけど・・・』
てか・・・修瑛?
あたしの志望校じゃん・・・。
「本田くん、席は・・・西野さんの隣ね」
へー、西野さん。
・・・西野さんって・・・あたしのこと?!
「・・・どーも」
だるそうに、隣の机にカバンを置いてる。
挨拶すらだるい・・・。
『どーも』
「あのさ。ここの偏差値っていくつ?」
『20ぐらい』
「倍率は?」
『・・・1』
「はぁ?受けた奴全員入れんの?」
『じゃなくて。ほとんど誰もこない』
「・・・マジかよ」
呆れたように、うつむいた。
『悪かったわね、バカで』
「自覚してんだ」
『いーえー。残念ながらあたし、頭脳だけには自信があるんですー』
「・・・しょせん、バカだらけだろ?」
『なっ・・・』
こうして、本田涼は
一瞬にして、あたしの敵になったのでした。
こんな質問は、日常的なこと。
あたし、西野 南。
これでも、高2です。
『Thank youだよ』
当たり前のように答えるあたしは、
このバカ校に唯一いる、偏差値77の天才的存在の人間です。
「もー南、なんでそんな頭いいのー?」
『別にー?』
「もったいないよ、この学校にいるの」
そう、あたしは
本来なら、国立修瑛大学付属高校ってゆー、結構頭いい学校に行ってたんだけどね。
・・・小さいときから体弱くて、受験の日に限って体調崩して。
最終的に決まったのが、ここ、
紅葉丘高校。
偏差値は、20ぐらい。
「はーい、みんな座ってー。転校生紹介します。
・・・入って?本田くん」
ガラッと、ドアが開いた。
「・・・どーも。修瑛からきた、本田 涼です」
本田 涼。
その人の姿を見た瞬間、女子のみんなが釘付けになった。
すごく整った顔に、透き通った声。
まるで、本当に王子様みたいな雰囲気。
・・・でもあたしは、タイプじゃない。
「南!かっこよくない?あの人!」
『まぁ・・・かっこよくないってこともないけど・・・』
てか・・・修瑛?
あたしの志望校じゃん・・・。
「本田くん、席は・・・西野さんの隣ね」
へー、西野さん。
・・・西野さんって・・・あたしのこと?!
「・・・どーも」
だるそうに、隣の机にカバンを置いてる。
挨拶すらだるい・・・。
『どーも』
「あのさ。ここの偏差値っていくつ?」
『20ぐらい』
「倍率は?」
『・・・1』
「はぁ?受けた奴全員入れんの?」
『じゃなくて。ほとんど誰もこない』
「・・・マジかよ」
呆れたように、うつむいた。
『悪かったわね、バカで』
「自覚してんだ」
『いーえー。残念ながらあたし、頭脳だけには自信があるんですー』
「・・・しょせん、バカだらけだろ?」
『なっ・・・』
こうして、本田涼は
一瞬にして、あたしの敵になったのでした。
更新日:2012-10-25 18:56:33