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私は会社を辞めてからしばらく世界一周の船旅に出かけておりました。
それはもう、人生でこんなに楽しかったことはない、と言えるぐらい最高の旅でした。
夫や姑や嫁や孫のしがらみなんて私には全く関係のないことです。
こんなに解放された自由な人生がどこにあるのでしょう。
そして退職金を元に昔からあこがれていた小さな店を持ったのです。
イギリス風の紅茶専門店「ロイヤル・ハリー」。
私はコーヒーがまるで苦手でしたが、紅茶にはちょっとうるさい方でした。
あちらのアフタヌーンティーのように、メニューにはスコーンやサンドイッチも加え、イケメン2人のイギリス人がサービスをするという、当時としてはかなり画期的な店でした。
その結果、「取材させてください」と、記者とカメラマンが月に一度は来ていましたし、店だけではなく私に人気があるのか、若い女性や主婦が連れ立って来てくれました。
友人たちも来ては
「さすが新庄さんね。やっぱりすごいわ。わたしたちのヒーロー!!」
などとお世辞を並べ立てるのです。
店で使う食器、インテリア、なにもかも自分の好きなようにできる自営業というものが、これほど面白いものだとは知りませんでした。
本当に充実した日々でした。
でも世の中いいことばかりではありません。
私も働きすぎたのか、体をこわし入院することになってしまいました。
「どなたかご家族は?」と医師にたずねられ、これはただごとではないと覚悟しました。
病名は胃がん。
幸い早期発見だったので手術を受け、腫瘍は完璧に取り除くことに成功しました。
ただつらかったのは、そばにいてくれる人のいなかったこと。
見舞いこそ多くの人が来てくれましたが、告知を受けた時も、手術の前の夜も、手術を終え目覚めたときも、そばにはだれもいませんでした。
当然です。
夫も子どもも孫も嫁もいないのですから・・・・
それはもう、人生でこんなに楽しかったことはない、と言えるぐらい最高の旅でした。
夫や姑や嫁や孫のしがらみなんて私には全く関係のないことです。
こんなに解放された自由な人生がどこにあるのでしょう。
そして退職金を元に昔からあこがれていた小さな店を持ったのです。
イギリス風の紅茶専門店「ロイヤル・ハリー」。
私はコーヒーがまるで苦手でしたが、紅茶にはちょっとうるさい方でした。
あちらのアフタヌーンティーのように、メニューにはスコーンやサンドイッチも加え、イケメン2人のイギリス人がサービスをするという、当時としてはかなり画期的な店でした。
その結果、「取材させてください」と、記者とカメラマンが月に一度は来ていましたし、店だけではなく私に人気があるのか、若い女性や主婦が連れ立って来てくれました。
友人たちも来ては
「さすが新庄さんね。やっぱりすごいわ。わたしたちのヒーロー!!」
などとお世辞を並べ立てるのです。
店で使う食器、インテリア、なにもかも自分の好きなようにできる自営業というものが、これほど面白いものだとは知りませんでした。
本当に充実した日々でした。
でも世の中いいことばかりではありません。
私も働きすぎたのか、体をこわし入院することになってしまいました。
「どなたかご家族は?」と医師にたずねられ、これはただごとではないと覚悟しました。
病名は胃がん。
幸い早期発見だったので手術を受け、腫瘍は完璧に取り除くことに成功しました。
ただつらかったのは、そばにいてくれる人のいなかったこと。
見舞いこそ多くの人が来てくれましたが、告知を受けた時も、手術の前の夜も、手術を終え目覚めたときも、そばにはだれもいませんでした。
当然です。
夫も子どもも孫も嫁もいないのですから・・・・
更新日:2009-02-06 22:52:34