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私50歳代

挿絵 479*322

50歳代の同窓会は悲惨なものでございます。
子どもも独立し、いよいよ人生を謳歌できるのかと思いきや、夫のリストラ、親の介護が話題の中心になります。

おっと、夫のリストラに関してはプライドがじゃまをして秘密にしておかねばなりません。
もっぱら、「父がボケてきた」「認知症の母の面倒をみなければならない」、「デイサービス」「ショートステイ」「要介護」などという聞きなれない単語ばかりが出てまいります。

特に問題なのは舅、姑の介護です。
自分の親ならまだしも、夫の親ともなれば、他人よりうっとうしいものです。
夫の手前嫌とも言えず、はいつくばって舅の粗相の始末をしている時は、情けなくて涙のでる思いです。それは際限なく亡くなるその日まで続くのです。

「新庄さんはいいわよねえ。舅も姑もいなくって。わたしなんかここ2ヶ月、夜も熟睡したことないのよ。腹の立つのはうちのダンナ。どんなに起こそうとしても絶対起きないの。まくらで顔をふさいで殺してやろうかと思ったわ」
ファンデーションをぬりたくって厚くなった顔をゆがめて訴えるのです。

そこで私は言ってやるんです。
「実家の両親はまだ元気だし、兄と同居しているので、その点は助かってるの。自分のことだけめんどうみていればいいからね」

「あああ、うらやましい。こんなことなら結婚なんかしなけりゃよかった」

ほうらね、結婚なんてなんにもいいことないんだから。
ひとりは気楽で最高です。
子どもを作るタイムリミットもとっくに過ぎてしまい、ある意味開き直った自分がおりました。

更新日:2009-02-06 21:12:07

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