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Sな彼女
最近、加奈が俺に冷たい。
昨日、学校の帰り道。
「加奈、ミスド行かない?」
いつも唐突に切り出すのは、加奈の親友の菜緒。
菜緒は前髪を気にしながら、迷っている加奈の返事を待つ。
「うーん。……英語やっとかないとマズいんだよね。明日、新井にあてられそうだし……」
「そういえば昨日さぁ、授業中カズヤくんにメールしてたら、新井にいきなりあてられて嫌味言われたし。言い方がいちいちムカツクんだよね」
菜緒は昨日のコトを思い出したのか、顔を紅潮させている。
「まだケータイ没収されないだけよかったんじゃない?」
「……そうだけど」
頬をプゥッと膨らませ、菜緒は納得のいかない様子で携帯を取り出しメールを打ち始めた。
「カズヤくん?」
「うん。うちらラブラブだもん。──加奈も早く仲直りしなよ」
「……うん」
加奈は俯いて悲しそうな瞳をした。
え? 今のハナシ、何?
俺がポカンとしていると、二人は足を速めた。
二人とも俺なんか構わずにとにかく喋る。
いつものことだ。
別に淋しくはない。
昨日、学校の帰り道。
「加奈、ミスド行かない?」
いつも唐突に切り出すのは、加奈の親友の菜緒。
菜緒は前髪を気にしながら、迷っている加奈の返事を待つ。
「うーん。……英語やっとかないとマズいんだよね。明日、新井にあてられそうだし……」
「そういえば昨日さぁ、授業中カズヤくんにメールしてたら、新井にいきなりあてられて嫌味言われたし。言い方がいちいちムカツクんだよね」
菜緒は昨日のコトを思い出したのか、顔を紅潮させている。
「まだケータイ没収されないだけよかったんじゃない?」
「……そうだけど」
頬をプゥッと膨らませ、菜緒は納得のいかない様子で携帯を取り出しメールを打ち始めた。
「カズヤくん?」
「うん。うちらラブラブだもん。──加奈も早く仲直りしなよ」
「……うん」
加奈は俯いて悲しそうな瞳をした。
え? 今のハナシ、何?
俺がポカンとしていると、二人は足を速めた。
二人とも俺なんか構わずにとにかく喋る。
いつものことだ。
別に淋しくはない。
更新日:2009-01-31 13:36:49